いまの街に引っ越して、4ヶ月。こどもも学校生活に慣れ、面談週間ということで昨日は中抜けで炎天下の歩きで学校へ(夏休みに面談ってちょっと珍しいような)。
仕事場のある四谷方面から牛込方面に行くには幾通りかの道があり、一番フラットなのはちょうど谷になっているところに駅名でもある曙橋がかかっている外苑東通り。平らなのはよいのですが、日陰がないので昼どきの散歩には日照りがきつく、このコースでは、先日も思わず「どうしてこんなに~、いいお天気…そんな日照りめらめら阿修羅~♪」と『日射病』を聴いてしまいました。



ということもあり、昨日は、少し日陰もある裏道を通っての路地コースで。坂道が多いものの地形のせいか風もぬけて少し涼しいような。こちらのコースは、永井荷風の散策誌「日和下駄」にも描かれている寺町を抜けて商店街、路地裏や坂道を通るという道のり。

「日和下駄」に登場する坂道ちょっとこちらにも記してみることにしました。

念仏坂:

以前、フジテレビ河田町時代についての「フジテレビ 放送オープニング&クロージング映像 愛のメッセージ/ I・愛・eye ほか」でも触れた念仏坂、坂下にはいまも「左フジテレビ」の案内が。

『新撰東京名所図会』によると、名前の由来は、昔この坂あたりに老僧がいて、昼夜念仏を唱えていた説とこの坂の左右は 谷に臨んで屈曲し危険であったので、通行人は念仏を称えて往来した説があるそうです。

「日和下駄」といえば、美空ひばりさんの『日和下駄』。歌詞をあらためて聴いてみて、荷風の「日和下駄」にインスパイアされているのかなとも思いました。
日和下駄:歌:美空ひばり、作詞・作曲:米山正夫
このあたりには、青峰観音(八百屋観音)という観音さまもあり。
こちらは、「サウンド・イン・S」からの映像。


暗坂(暗闇坂):

暗闇坂といえば「ところは東京麻布十番折りしも昼下がり~♪」はっぴいえんど『暗闇坂むささび変化』が思い出せれますが、こちらの暗闇坂も坂上のお寺で蝉時雨♪
暗闇坂むささび変化:はっぴいえんど、作詞:松本隆、作曲:細野晴臣
Wikipedia:暗闇坂によると東京の暗闇坂は7つほどあるようですが、永井荷風も新宿区愛住町の暗坂と麻布十番の暗闇坂、双方について「日和下駄」で語っているようですね。


この辺りは「東京さまよい記:安養寺坂~念仏坂~暗闇坂」という散歩ブログにもくわしくありました。

などといろいろ調べているうちに「日和下駄」がどうしても読みたくなり、「日和下駄」と「荷風日和下駄読みあるき」、読んでみることにいたしました。図書館とも思ったのですが、坂道・裏道散歩は大好きなので手元に置いておきたいため購入 :)

永井荷風、過去に読んだことがあるのは「ふらんす物語」と「濹東綺譚」のみですが、いま住んでいる処は永井荷風の旧居にもわりと近く、そういった意味でも親しみ覚え、他作品も読みなおししようかと。

そして、昨日は下駄も買いました。新宿通りの履物専門店が休みだったの立ち寄った新坂の着物屋さんで、かなり手ごろな1500円也。
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仕事場としての街歴も入れると約1年弱、住んで4ヶ月となった牛込・四谷界隈、どこか「風街」も思わせる懐かしい場所。つくりも、こどもの頃に住んでいた町にもどことなく似ているので居心地もよく、この地にはできるだけ長く住みたいと思っています。

(投稿:日本 2010年7月27日、ハワイ 7月26日)


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