60~70年代を中心としたすてきなサウンドをテーマにあわせつつ、レコード会社別にコンパイルしてくれている「ソフトロック・ドライヴィン」シリーズ、キング編の『ソフトロック・ドライヴィン ~恋の246』と、この日本コロンビア編『ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき』と、まだ2枚しか聴いていないのですが、すばらしいワークですね。選曲はすべて「土龍団(MOGURA-DAN:濱田高志さん、山岸一郎さん、吉田明裕さん)、アートワークでは、レコ部でおなじみの常盤響さんもかかわってらっしゃいます。
土龍団オフィシャルサイト

『ソフトロック・ドライヴィン』に関する土龍団、濱田高志さんのインタビュー「作家性に着目したアンソロジストこだわり」というMUSICSHELFでの特集記事も読んでみました。好きな音に関する情報交換やお互いの家でのレコード会からスタートした、図書館などでのリサーチもすでにしていたなど、好きゆえのプロダクトだなぁということは、アルバム聴いていてもほんとうに伝わってきます。

あまりのすばらしさに、全曲紹介したいところですが『ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき』曲目リストとともに動画があるもの、自分がいままでとりあげてみたものなどでまとめ。

この中では、さらにオリジナル・アルバムを聴いてみたいものもたくさんあり、まだまだ広がる世界です。『ソフトロック・ドライヴィン』そして、土龍団に感謝 :)

収録曲リスト:
※全25曲ということもありかなり長いですw

1.白い波:ヒデとロザンナ
作詞:出門英、作曲:渡辺貞夫、編曲:中川昌
先日、トワ・エ・モア/ アストラッド・ジルベルトのヴァージョンも含めまとめてみました(動画あり)。
白い波 ヒデとロザンナ/ トワ・エ・モア/ アストラッド・ジルベルト ほか

2.恋だけが:舟木一夫&伊集加代子
作詞:河端茂、作曲:山屋清
作曲家、山屋清さんもいいですよね。舟木一夫さんを伊集加代子さんのスキャットが彩るボサノヴァ・ナンバー。とってもすてきで、こちらもかなり気にいってます。

3.雨あがりのサンバ:ズー・ニー・ヴー
作詞:山上路夫、作曲・編曲:村井邦彦
森山良子さんがボッサ仕立てなのに対し、こちらは管楽器もきいて、またちがった感じのアレンジが楽しめます。歌詞も「~のよ」などの部分はかえられ、例えば「あなたに会いにいきたいのよ~」は「あなたに会いにいきたいすぐ~」などとなってます。ほかにも何箇所か。
森山良子さんのものも以前に書いてみました。
森山良子 雨上がりのサンバ

4.ヴィラ88:太田幸雄とハミングバード
作詞:太田幸雄、編曲:大西修
最高にごきげんなナンバー!『ヴィラ88』とは太田幸雄とハミングバードが1969年当時専属バンドとなっていた博多の高級クラブ「LA VILLA 88」なのですね。



5.甘い予感:団次郎
作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦、編曲:東海林修
このアルバムへのこの選曲は、いろいろな意味でかなりお気に入り。好きなもの連鎖です。
こちらは『ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき』のジャケットにもあるコスモ・スポーツやMG5などもあわせまとめてみました。
ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき (アルバム) その4~団次郎 (動画あり)

6.絵本の中で:いしだあゆみ
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平
日本語でありながらオリジナルがクローディーヌ・ロンジェ(Claudine Longet)版な『絵本の中で』いしだあゆみさんのものもいいですね。
ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき (アルバム) その5~いしだあゆみ(動画あり)

7.許してくれるなら:西城慶子
作詞:やまき昇、作曲:浅野和典、編曲:東海林修
歌謡曲的な要素もありながらバカラックっぽさも感じる1曲。西城慶子さんは、岡崎浩志さんとともにあのフォー・シンガーズなのですね。西城さんがご病気で脱退後に伊集加代子さんがメンバーとなったそう。

8.フランス人のように:佐川満男
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平
「光の中を~フランス人のように~♪」、このアルバムはこの橋本&筒美コンビ作品も多いのですが、『フランス人のように』いいですね。曲のタイトルは、当初『涙よきょうもさようなら』だったそうです。コーラスも好きな感じ。

9.アイ・アイ・アイ:杉本エマ
作詞:水沢亜紀、作曲:小林亜星、編曲:筒井広志
モデルでありタレントとしても活躍した杉本エマさん。『アイ・アイ・アイ』、可愛さと直球のセクシーさがあり、エマさんにとてもぴったりな感じ。スキャットも良。小林亜星さんの曲を筒井広志さんがアレンジというものもよいサウンドが多いですね。

10.恋はフィーリング:弘田三枝子
作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦、編曲:馬飼野俊一
管楽器をきかせたアレンジ、ソフトロックな1曲。イントロ部分が同じく村井さんの同時期のワークである江利チエミさんの『旅立つ朝』を感じさせるような。広がりとアップするような感じがすてきです。「ミコ」さん、弘田三枝子さんも少しづつとり上げて行きたいなぁと思っているのですが、ニューポート・ジャズ・フェスティバルにも出演し、ジャズ、R&Bを。ムッシュのお父様、米軍クラブなどで歌いはじめたのは11才のころ、ティーブ釜萢さんに師事していたのですね。



11.青い部屋:ジュディ・オング
作詞:藤公之介、作曲:都倉俊一、編曲:田辺信一
『TOKYO…0051』という1971年シングルのB面曲。メロディー、アレンジともにA&M的なサウンド。A面の『TOKYO…0051』は当初『473-0051』というタイトルだったそうですね、歌謡曲サウンドな感じ。ちょっとそれますが、A面は、台湾海山唱片公司から『電話戀情』のタイトルでご本人歌唱でレコーディングされており歌詞の中での「TOKYO…0051~♪」は「101-7357~♪」となっているようです(YouTubeにもありますね。すでにかなり長くなっているのでリンクでご紹介、『電話戀情~TOKYO...0051 』 翁倩玉(ジュディ・オング))。

12.ひとりにしてね:いしだあゆみ
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平
1969年のアルバム『ブルー・ライト・ヨコハマ』に収録されているギターとフルートがすてきなボサノヴァ・サウンド。この曲も実によいです。ソフトな男性コーラス、ボッサなスキャットがよい感じなのですが、どなたかなぁと思っています。宿題_φ(..)

13.しあわせ:いしだあゆみ
作詞:橋本淳、作曲:矢野誠
橋本淳さんの詞と矢野まことさんのサウンドがすばらしいですね。全然古さを感じさせません。曲のラスト、終わり方は、物語を感じます。アルバム『ファンタジー』よりの1曲。
ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき (アルバム) その5~いしだあゆみ(動画あり)でとりあげさせていただきました。

14.パリの想い出:三保敬太郎と彼のグループ
作詞・作曲:三保敬太郎
三保敬太郎さんと福澤幸雄さんの友情を物語る1曲。三保さんの『サウンド・ポエジー・サチオ』、購入いたしました。実にいいですね。
ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき (アルバム) その1~三保敬太郎(動画あり)で、いろいろと。

15.ベニスの夜:ヒデとロザンナ
作詞:ロザンナ、中村小太郎、作曲:出門英、編曲:田辺信一&出門英
アルバム『HOLIDAY IN ITALY』収録曲。イタリア語詞ではロザンナさんもクリエイティブ側として参加。そして、なんと言っても出門英さんの作曲とアレンジ、サウンド・センスさえる、すばらしい1曲。出門英さんって、ほんとうにボッサな方だったんですね。
『ベニスの夜』、かなりのお気に入りです。



16.恋は水玉模様:太田幸雄とハミング・バード
作詞:万理村ゆき子、作曲:太田行幸雄、編曲:大西修
ラテンなサウンド、楽しく「恋する二人」のかわいさも感じ、まさに「恋は水玉模様」♪

17.愛のひととき:ヒデとロザンナ
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平
「白い波と波が結ばれるとき~♪」渚の情景と恋を歌ったすてきなナンバー。シンプルな歌詞でありながら「空と雲」、「星と月」など美しいです:)
1969年シングル『粋なうわさ』B面。『愛のひと時』は、この『ソフトロック・ドライヴィン』日本コロンビア編のタイトルにも。



18.髪がゆれている:久美かおり
作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦
以前にザ・タイガースの映画 ザ・タイガース ハーイ!ロンドンでもとりあげましたが、久美かおりさん引退前の作品。バックのハミングは村井邦彦さんですが、映画の設定ではジュリー。



19.ふりむかない季節:辺見まり
作詞:安井かずみ、作曲:村井邦彦
おだやかな晴れた日、うつりゆく季節の中の物思い散歩にぴったりな曲。サウンド、かなりバカラックしてます。安井かずみさんの詞、やはりいいですね~。ZUZUな世界。

20.素晴らしい朝:可愛和美
作詞:橋本淳、作曲・編曲:筒美京平
すてきなモーニング・ソング♪ 可愛和美さん2枚目シングルの『あの子は涙』のB面。『59th Street Bridge Song (Feeling Groovy)』した感じの曲、とのこと。たしかに。



21.グリーン・ジンジャー・フライング
作詞:ジェリー伊藤、作曲・編曲:東海林修
鳥のさえずりが爽やか♪岡崎広志さん、伊集加代子さん、東海林修さん、川添象郎さん(象太郎)と村井邦彦さん参加のすばらしき「グリーン・ジンジャー」と伊東ゆかりさんのワーク。このアルバムで出会い、大好きな曲となりました。
こちらは別エントリーで。
ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき (アルバム) その3~伊東ゆかり(動画あり)

22.5月の朝:ボブ佐久間
作詞:門間裕、作曲・編曲:ボブ佐久間
ボブ佐久間さん、いいですね!テレビの主題歌などでもおなじみの曲も多いのですね。ソロのワーク、もっと聴いてみたいです。

23.いつか何処かで:平山三紀
作曲:橋本淳、作曲・編曲:筒美京平
平山三紀さん5枚目のシングル『希望の旅』のB面曲。つなき&みどりさんも歌ってらっしゃるそうです。そちらのヴァージョンは『ソフトロック・ドライヴィン ~恋人中心世界』に収録とのこと。たしかに、東芝編も気になっているのですよね~。



24.ベイビー、勇気をだして
作詞:ちあき哲也、作曲・編曲:筒美京平
25.田舎の教会で
作詞:山上路夫、作曲・編曲:筒美京平
どちらもマチャアキ2枚目のアルバム、筒美京平さんが全曲、作曲・編曲てがける『サウンド・ナウ!』収録。新しい旅立ち、明るい明日を感じさせるナンバー、ソフトロックなサウンド。
ソフトロック・ドライヴィン~愛のひととき (アルバム) その2~堺正章(動画あり)

『ソフトロック・ドラヴィン』音楽の無限の楽しみを与えてくれる最高なコンピレーション・アルバム・シリーズですね。

(投稿:日本 2010年8月13日、ハワイ 8月12日)


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