以前に、ワカとヒロについてとり上げた「ステージ101」、アルバム『ステージ101(ファースト)』と『ステージ101/ 赤い屋根』、CDとして再販されたものを購入。ステージ101のCD再販ものはいくつかあるのですが、同じものでもいくつかの盤があったりするのですね。

わたしが入手したのは、980円のもの、先日の『ダークダックス大全』などと同じく濱田高志さんが監修をされているのですが、紙ジャケット仕様というだけでなく、見開きジャケットなどすべて再現、まさにオリジナルのミニチュア盤。
再販としてのライナーノーツには、解説の他、番組制作者含めメンバーの「ステージ101」への思い出もあるという充実した内容でありながらお手頃な価格、まさに音楽を愛する方のワークだなぁと、つくづく感じます。

『ステージ101(ファースト)』(1970年)
オリジナル曲中心、洋楽カヴァー曲、編曲は、山屋清さん、筒美京平さん、ザ・バロン(のち河内広明さん(芹澤廣明)と若子内悦郎さんは「ワカとヒロ」を結成)、川口真さん。かぜ耕士さん作詞、中村八大さん作曲の名曲『涙をこえて』も収録。ダンサーで振付師である中川久美さん、シング・アウトの向山さん、和田和子(江崎和子)さん、シング・アウトが番組を抜けた後は若くして音楽監督も務めていたピコ/ 樋口康雄さん、小林啓子さん最年少メンバーだった小原初美さんのコメントから「ステージ101」の番組としてのすばらしさを感じます。みなさんの記憶、かなり鮮明。まだ経験のないフレッシュな時代のことは忘れませんね。





その他、井口典子さんヴァージョンの『恋人中心世界』、若子内悦郎さん&ヤング101『風はなにいろ』やザ・バロンによるカヴァー『恋の億万長者』、「ステージ101」に対するNHKの寛容さを感じる『ハイスクール・ブギ』、ちょっと書ききれないのですけれど、番組初期を感じます。

涙をこえて:
中村八大さんについての番組からでしょうか。番組最終回のラストに歌ったヤング101たちによる『涙をこえて』。感動映像。




『ステージ101/ 赤い屋根』(1972年)
「ステージ101」、濱田高志さんくくる第2期の作品(第1期が中村八大さん、渋谷毅さん、和田昭治さん(元デュークエイセス)とし、第2期は、中村八大さん、山屋清さんをベースに東海林修さんが彩りを添えた時代、第3期が宮川泰さん、樋口康雄さん、木田高介さんの時代と)。アレンジは東海林修さんと山屋清さん。洋楽カヴァーがかなり多く、当時の若者の感覚をより強く反映している感じもします。アルバム、見開きにある番組リハーサルやレコーディングなどの写真がすてき。当時、まだ駆け出し構成作家だったというだったという井上頌一さんの「「ステージ101」と私」というお話からは、ご自身の思いやヤング101の若さ、期待と不安など、テレビ番組の持っていた意味、役割などを感じとることができたるような気がします。







ステージ 101 テーマ・ソング:ヤッポン!
作詞:井上頌一、作曲:中村八大、編曲:東海林修 1972年のヴァージョン 。「ヤッポン!」とは日本人という意味をこめたものだそうです。アルバム『ステージ101/ 赤い屋根の家』最初と最後に。
「はずむ心、光あふれ、はるかかなたへ~…歌のひびきに若さを信じて~、やがてここは一人ずつの夢と歌と空を広げた世界だ~♪」



『ステージ101/ 赤い屋根の家』には、『にくい太陽』をはじめとしたオリジナル曲、洋楽カヴァー、若子内悦郎さん、河内広明さんソロ含みワカとヒロものが多いというのがわたしとしてはかなりうれしく。アルバムのタイトルにもなっている赤い鳥でもおなじみの『赤い屋根の家』、牧みゆきさん&ヤング101のヴァージョン、いいです!同じく、江利チエミさんのすてきなナンバー『旅立つ朝』の牧みゆきさんヴァージョンも良。

比較参照:
初期のヴァージョンは歌、シング・アウトで中村八大さん編曲
初期ヴァージョン:涙をこえて~ヤッポン!(ヤッポンは3:25あたりから)




[ステージ101、そしてヤング101の方々]
ヤング101は、番組のために日本国内各地でオーディションが行われ、その合格者と、すでにメジャー活動をしていたザ・バロンやシングアウトといったグループも集まり、約1年にわたる歌や踊り、芝居のレッスンを積み、結成。「101」とは、NHKのスタジオ。当時東洋一の広さを誇るという101スタジオで収録されていたことにちなんで。
1970年から学園紛争の嵐で傷ついた若者の心を癒し、良質の音楽を紹介しようという意図で企画されたそうです(特別番組は1969年11月に放送)。『夢であいましょう』の演出を手がけたNHKのディレクター(当時)末盛憲彦は
1960年代前半『夢であいましょう』の演出を手がけたNHKのディレクター(当時)末盛憲彦さんが、アメリカならではのミュージカルバラエティー番組『ヤングアメリカンズ』を目にし、「こんな番組が、日本でもできないだろうか…」と局内を説得し、プロジェクトをスタート。番組の編集方針として、フォークソングなど当時の流行歌は流さず、海外の曲や番組の音楽スタッフが作ったオリジナルソングなどを歌うことが徹底したということです(Wikipedia:ステージ101やCD解説などから)
構成作家、井上さんの回想では、リハーサルにやってくる様子はまるで部活のようだったと。そして、ユニフォームを着てスタジオのフロアに立つといききとして、若さと才能溢れ作り手でありながらも感動を覚えたと。

メンバー卒業生には、田中星児さん、石川セリさん、太田裕美さん、谷山浩子さん、上条恒彦さん、惣領泰則さん(シングアウト)、ピコ/ 樋口康雄さん(シングアウト-ステージ101音楽監督)原田時芳さん(シングアウト-渡英-ペンギン・カフェ・オーケストラ-コーディネーター)なども。小林啓子さん、ザ・ババーズ、井口典子さん、西玲子さん、石岡ひろしさん、串田アキラさん、藤島新さんなどなど、名前をあげきれないのですが、その後はこちらのサイトに(わかる範囲で、そして情報の新旧はわかった時点のものということです)。
ヤング101

ピコ、いいなぁと思う曲があり、以前から気にしてはいたのですが、すごい方ですよね。ピコ、つづく…。

スペースも限りありなのでしぼっての掲載ですが、この2枚に収録されている曲は、YouTubeなどにもあり。

ステージ101(ファースト)

1. 涙をこえて (ヤング101)
2. しあわせの限界 (串田アキラ)
3. 恋人中心世界 (井口典子&ヤング101)
4. めざめ (串田アキラ)
5. 涙のしのび逢い (牧みゆき&ヤング101)
6. 夕べの祈り (ザ・バーズ&ヤング101)
7. 旅 (串田アキラ&ヤング101)
8. 再びのワルツ (牧みゆき)
9. 恋の億万長者 (ザ・バロン)
10. ハイ・スクール・ブギ (水木誠)
11. 気になるわ (一城みゆ希)
12. 風はなにいろ (若子内悦郎&ヤング101)

ステージ101/ 赤い屋根の家

1. ステージ101のテーマ (ヤング101)
2. 赤い屋根に家 (牧みゆき&ヤング101)
3. 別れの朝 (井口典子&ヤング101)
4. ラブ (若子内悦郎&河内広明&ヤング101)
5. 心に勇気を (石岡ひろし&ヤング101)
6. 青春の光と影 (井口典子&ヤング101)
7. にくい太陽 (若子内悦郎&河内広明&ヤング101)
8. 結婚しようよ (塩見大二郎&ヤング101)
9. オー・マイ・ラブ (若子内悦郎&河内広明&ヤング101)
10. だから私は北国へ (バーズ&ヤング101)
11. 旅立つ朝 (牧みゆき&ヤング101)
12. ケ・サラ (河内広明&ヤング101)
13. 帰り来ぬ青春 (若子内悦郎&ヤング101)
14. ステージ101のテーマ (ヤング101)

(投稿:日本 2010年9月26日、ハワイ 9月25日)


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