12月も半ば過ぎ、冬本番、寒さも一段と増してきました。ブーツ大好きなので、いつもシーズン早めにロングブーツ履きはじめるのですが、今年は、ようやく今から。

所有の2足とも修理にだしていて(予想以上にかかり、2ヶ月近く…)、今までショートブーツで対応だったので、修理完了はかなりうれしい出来事です♪

という訳でブーツの歌、『These Boots Are Made for Walkin'』を。

『These Boots Are Made for Walkin'』は、ナンシー・シナトラ(Nancy Sinatra)の代表作のひとつでもあり、アメリカ、イギリスのポップ・チャートで1位となった1966年のヒット曲。キュートなティーン・アイドルからセクシーな雰囲気へのきっかけともなった作品ですね。

リー・ヘーゼルウッド(Lee Hazlewood)作によるこの曲は、本家のナンシー・シナトラのヴァージョンだけでなく、たくさんのカヴァー・ヴァージョンも生まれ、ヨーロッパでも大ヒット。
他の言語でのカヴァーもあるので、そのあたりのことを曲とともにこちらに。

当時のポップス国際的ヒットの戦略でもある別の国の言葉で競作ものとして、ドイツの Vogue label からドイツ語ヴァージョンをリリースしたいという提案が。

そこでドイツ語でのカヴァー・シンガーとして吹き込みを行ったのがアイリーン(Eileen/ Eileen Goldsen)。

Eileen - Die Stiefel sind zum Wandern(1966)
『These Boots Are Made for Walkin'』独語ヴァージョン

このアイリーンという方、もともとアメリカ生まれで、大学でフランス語を専攻しフランス語教師をしていたそうなのですが、1963年にフランスへ。フランスでは、英語からフランス語への歌詞の翻訳などのしごとを得たのち、どうせならば訳詞だけではなくじぶんで歌いたいということで、AZ labelから歌手としてもデビューしたという方なのですね。

先のドイツ語ヴァージョンの訳詞はお父様のMicky Goldsenさん。はじめにドイツ語ヴァージョンの話がきたのは訳詞ができるというお父様へだったそう。多言語得意ファミリーだったのかもしれません。

Vogue label のドイツ語の後は、AZ labelからフランス語ヴァージョンがリリース。

Eileen - Ces bottes sont faites pour marcher(1966)
『These Boots Are Made for Walkin'』仏語ヴァージョン

その後は、イタリア語ヴァージョンをも。

Eileen - Questi Stivali Sono Fatti Per Camminare (1966)
『These Boots Are Made for Walkin'』伊語ヴァージョン

まさに「歌う通訳」的存在へと。「歌う通訳」という異名は、カテリーナ・ヴァレンテに使われたりしてますけど、アイリーンの場合、かなりその要素が強くなったのが事実のようで、じぶんの持ち歌を歌うというより、カヴァー歌手、特にナンシー・シナトラのカヴァーを歌うというワークが定着していったのだとか…。(Mickey Bakerと組んでの活動もあったようです。Mickey Baker & Eileen - Hard Times for Melvin Van Peebles - La permission (OST)

以上、アイリーンさん情報のことは、Ready Steady Girls: Eileenから。Ready Steady Girls、このサイトは1960年代のヨーロピアン・ポップス女性シンガーの情報がくわしいです。

でも、アイリーンのヴァージョンのマルチ・リンガルなヒットの功績は大きく、カナダでのフランス語ヴァージョンも何人かのシンガーたちに歌われ、さらにはポルトガル・ヴァージョンなどもあったりします。

Dominique Michel - Ces Bottes Sont Faites Pour Marcher
フランス語圏カナダのドミニク・ミシェル(コメディアン、女優、歌手)。キュートでゴキゲンなヴァージョンですね。

Sonny Delane - Nossas Botas Foram Feitas Para Andar
『These Boots Are Made for Walkin'』ポルトガル語ヴァージョン

日本語での桜田淳子さんのライブ・ヴァージョン、西郷輝彦さんヴァージョンなども。邦題『にくい貴方』。

桜田淳子:にくい貴方
「あいつと2度目のデート、原宿教会まえ…あいつと初めてあった新宿ジーンズショップ…」:アルバム「16才のリサイタル」

西郷輝彦:にくい貴方
「きーみは浮気な娘…ほんとに嘘が上手…泥んこブーツでふみつかちゃうよ…」、訳詞:室生恵、編曲:小杉仁三

この他にも数えきれないくらいある『These Boots Are Made for Walkin'』カヴァー。カナディアン・フレンチ他にもあり。インストゥルメンタルもいろいろと(スタンリー ブラックのヴァージョン、好きです)。ロカビリー・ヴァージョンからの流れで、1970年代、1980年代にはガレージ系、パンク的な感じもあり。そのほかディスコなものも。近年では、 ジェシカ・シンプソン(Jessica Simpson)なんかがカヴァーしてましたね。

『These Boots Are Made for Walkin'』カヴァーいろいろ、動画での再生リスト(20曲以上ありますので、全再生はちょっと時間かかります。気長に、またはスキップで、お楽しみください):

(投稿:日本 2012年12月18日、ハワイ 12月17日)


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「平凡パンチ 大橋歩表紙集」の購入きっかけともなった、この秋入手の「モダン・パンチ・フォー・ユー」、かなり気に入っているアルバム作品です。
(「平凡パンチ 大橋歩表紙集」のこと)

こちらも、「キング・ヴィンテージ・ジャズ・コレクターズ・エディション 第1期」シリーズとして、再販されたCDの一枚であり、もとは1965年に発売されたもので、タイトルにある「パンチ」とは「平凡パンチ」で、このアルバム、キングレコードと当時若者文化のリーダーであった「平凡パンチ」による企画アルバムです(米国ではPLAYBOY誌のジャズの流れもありますが、通ずるものもあるのかも)。

その企画かというと、さすがは「平凡パンチ」、読者の声も反映したというもの。ジャケット裏の編集部コメントには、企画の内容、経緯があり、これもまた資料としても貴重ですね。

(コメントの文体もまさに当時の雰囲気)「ポピュラー・ミュージック・ファンのあなたにレコーディング・プロデューサーになっていただいて大いにアイディアをふるっていただこうという企画から生まれた、すばらしいジャズ・アルバムです…"キミのセンスでモダン・ジャズLPを作ろう!"をキャッチフレーズに平凡パンチ読者を対象として吹き込み曲の投票を行いました…」とあるように、1965年上半期人気だった曲のジャズ・カヴァー。ベンチャーズがベスト3を飾ったそう。

収録曲は全10曲。演奏バンドは、猪俣猛ウエストライナーズ(1、4、9)、八城一夫トリオ(5、8)、松本英彦カルテット(3、10)、白木秀雄クインテット(2、6、7)。

1. 10番街の殺人/2. キャラヴァン/3. イパネマの娘 /4. 涙の乗車券 /5. 枯葉 /6. ダイアモンド・ヘッド/7. パイプライン/8. 朝日のあたる家/9. ヘルプ・ミー・ロンダ/10. かわいい小鳥

アレンジ、演奏、じつに、じつに、かっこいいです。

10番街の殺人:
猪俣猛とウエストライナーズ (1965年)

イアモンド・ヘッ:
白木秀雄クインテット(1965年)

メンバー変動も多かった時代なので、メモしておきます。

猪俣猛ウエストライナーズ:
猪俣猛(ds)、滝本達郎(b)、前田憲男(pf)、仲野彰(tp)、鈴木重男(as)、原田忠幸(bs)

八城一夫トリオ:
八城一夫(pf)、チコ菊池(ds)、原田政長(b)

松本英彦カルテット:
松本英彦(ts)、ジョージ大塚(ds)、鈴木勲(b)、菅野邦彦(pf)

白木秀雄クインテット:
白木秀雄(ds)、栗田八郎(b)、世良譲(pf)、日野皓正(tp)、村岡健(ts,fl)

(投稿:日本 2012年12月14日、ハワイ 12月13日)


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昨日のJUNの1970年代CMのまとめにもあったアーティストの関連で(JUNのCM いろいろ (アダモ "Jun et Rope" & 1970年代:映像アート的な))、セルジュ・ルタンス(Serge Lutens)の映像をみて、思い出しの資生堂へと。

セルジュ・ルタンスといえば、アーティスティックな雰囲気たっぷりな、1980年代には、資生堂インウイ(INOUI)のCMがあったなぁ、またみたいなぁと。

1986年春夏のインウイ、"ミュージック・カラー"。
この音楽テーマでのイメージ、好きだったのですよね。楽器モチーフのヘアとメイクアップ。
Gene Kurupa のドラムが冴える、Benny Goodman の"Sing, Sing, Sing"に合わせて。この演奏も相当にかっこいいですね。

写真家であり、映像作家、ヘア&メイクアップスタイリストであり、パフュームなどに手がけ、「美」のアーティストともいえるセルジュ・ルタンスがイメージクリエイターをされていた、資生堂のインウイ。その妖しく美しい魅惑の世界がとても印象的で。

これも、はっとする映像ですよね。「美術館からブラウンが盗まれました」、「どうしても欲しかったブラウンです」。クラシックとアートがちょっとしたブームでもあった「時の空気」にもぴったりで。

なので、みつけた動画を再生リストにしてみました。
86年春夏ミュージック・カラー(2本)〜秋冬サスペンス・カラー〜ゆらゆらと夢見心地〜微妙の発見、森は微妙な色使いの見本帳です〜遊び心を刺激する配色遊戯〜美術館からブラウンが盗まれました

音楽は、ベラ・バルトーク(Béla Bartók )の『Music for Strings, Percussion and Celesta, III』からですね。

一環した美意識。現実世界からはなれた不思議な美の迷宮、といった感じ。
セルジュ・ルタンスの詳しい来歴は英語のものがあるのですが、こちらのブログ、日本語で詳しく紹介なさっています。
February 30th:セルジュ・ルタンス 〜無機質なユートピア〜

最近の活躍としては、2000年からはオリジナルのパフュームのシリーズ、"Parfums-Beaute Serge Lutens"も展開してますね。

【セルジュ ルタンス】バドゥソワ EDP・SP 50ml (並行輸入品)

(投稿:日本 2012年12月10日、ハワイ 12月9日)


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先日の一連、ザ・ハプニングス・フォー『クラシカル・エレガンス バロック&ロール』(1969年)からの流れで、同アルバムのタイアップ的な存在でもあったアパレル事業など展開されてる企業のJUN のこと、CMなどを中心に。

JUNは、この後も、「クラシカル・エレガンス Classical Elegance」というフレーズをブランド・コンセプトとして、1970年代後半まで、長く使うことに。

テレビCMをはじめたのがいつなのか、正確にはわからないのですが、1970年代の「クラシカル・エレガンス Classical Elegance」テーマでのコマーシャルは、コンセプチュアルな表現型の企画で、まさに作品、と呼ぶにふさわしいものがたくさんです。

10月にいった、アド・ミュージアム東京での「日本のCMのぜんぶ 1953-2012」展でも目にし、またみたいということもちろん、曲のことがとても気になっていたのです、というのがこちら。オリジナル・ソングをアダモが歌うというもの。

ROPE' JUN CM / TAD WAKAMATSU・Salvatore Adamo (1972) 60 seconds Japanese
「1972年に制作されたJUN ROPE'のCM。映像はTAD若松。バックに流れる唄はサルヴァトール・アダモ。」(映像、解説ともに:JUN.TV:junofficialtv さんより)

(1972年とのことですが、シングル発売が1971年という情報もあります)

この曲はシングル・リリースもされ、ヒットとなったそう。ジャケットにはこの古城階段のシーンとふたりの男女の写真も使われ…ということで探してみたところ、フルコーラスでのもの、ありました!

Salvatore Adamo - Jun et Rope
邦題:ジュンとロペ

ベルギー、フランス、そして日本をはじめ世界中で人気だったアダモがオリジナルCMソングを歌うとはなんと豪華な企画でしょう。

JUNのCMは、これ以前からも、音楽には、プロコルハルムの"Repent Walpurgis"を使っていたり、時代をリードな感性での仕上げ。そして、音楽はもちろん、映像がとてもすばらしいのですよね。

先のアダモが歌う『ジュンとロペ(Jun et Rope)』の映像は写真家であるタッド若松さん。1970年から数年にわたりシリーズが。JUN/ ROPE(それぞれのものも)、J&Rと古城や牧歌的風景など、まさに「クラシカル・エレガンス」なロケーションでの彷徨いの旅情香る映像がつづきます。タッド若松氏の手がけたものをまとめてみました。

JUN グループ CM:タッド若松

その後も、第一線で活躍するフォトグラファーや映像表現作家がたずさわる作品が、シリーズでつづき、ほんとに豪華、豪華ですね(70年代ものも後の方は記憶あるような、です)。という訳で、アーティストごとの再生リストをつくってみたのでした。映像:JUN.TV:junofficialtv さんのものです

JUN グループ CM:リチャード・アヴェドン
1973年

JUN グループ CM:デヴィッド・ベイリー
1976年

JUN グループ CM:セルジュ・ルタンス
1978年

JUN ROPE' CM:ヘルムート・ニュートン
1980年代

JUNは、ファッションそのもの以外にも、はやくからライフスタイル提案型の企業として、フード&ダイニング(原宿「カフェ ド ロペ」とか)、ゴルフ場、ワイナリーなど幅広く事業展開をされてきてますが、不動産・ハウジング部門のようなものもあったのですね。

ジュン不動産(1972年)
"Make Your Life"

そのほか、JUN.TVにたくさんのCM映像アップしてくださってますね。もちろん、1980年代のこれなどは覚えております。

JUN CM / Makoto Saito・Bryan Ferry (1982) 30 second
サイトウマコト氏制作、出演、ブライアン・フェリー

あ、そういえば。この秋冬にオンエアされてる多部未華子さん出演のCM、JUNグループでの13年ぶりのCMだそうです。

<JUNのことからいろいろと>
演劇では「天井桟敷」の公演協賛もされてたのですよね(状況劇場は西武だったり、このあたりのいろいろもおもしろいですね)。先日の伊東きよ子さんのことでも触れましたが、「天井桟敷」もすこしづつ、何かの形で記しておきたいと思います。

(投稿:日本 2012年12月9日、ハワイ 12月8日)


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ザ・ハプニングス・フォーといえば、ということで伊東きよ子さんのこと。
伊東きよ子さん、いままでいくつかの作品は聴いてきて、中にはとてもとても好きな曲もあったりする方のおひとり。ただ、いままで、その全貌というか、活動全体を把握しきっていなかったのですが、このところそんないろいろも知り、つくづくと、時代を映し出すような活動をされた方でもあるなぁと思っているのです。

幾人かの方のカヴァーもあったりする浜口庫之助さん作の『花と小父さん』は、デビュー曲であり、ひろく知られている作品ですよね。

花と小父さん(1967年)
作詞・作曲:浜口庫之助

ナベプロ、渡辺プロダクション所属ということで、ザ・ハプニングス・フォーとは事務所が同じということもあるからでしょうが、活動をともにしている作品が多いですね。

8トラックカートリッジとカセットテープのみでの発売だったという『花のマドンナ』(1968年)も伊東きよ子とザ・ハプニングス・フォーとして。 こちらのアルバムからレア・グルーヴ的なコンピに収録されてる曲もありますが、Girl with GSシリーズ (1)としてCD化もされ、いまでもiTunesとかでも入手できますね。オリジナル作品のほかに、洋楽カヴァーもあり、『男と女』などもなかなかよく。ボッサなアレンジがたのしめたり。

伊東きよ子&ザ・ハプニングスフォー:オー・ガンソ(O ganso)
「東京ボサノヴァ・ラウンジ」にも収録。

『きよ子と愛とメルヘンと』(1969年)、これが伊東きよ子さんにそもそもは興味をもつきっかけとなった作品なのですが、クラシック曲であるバッハの『G線上のアリア』をカヴァー。このあたりから、また一種独特な世界と雰囲気をかもしだし。時代の空気、当時の若者文化を感ずるものが。ザ・ハプニングス・フォー『クラシカル・エレガンス バロック&ロール』とも同時期ですね。

伊東きよ子:悲しみの中で (G線上のアリア)

このちょっと前のシングル『見知らぬ世界』のB面ですが、シタールが効いたこちらもよいですよね。『星からの便り』

星からの便り(1968年)

伊東きよ子さん、宝塚音楽学校であったり、東宝のインターナショナル・ダンシング・チームのオーディションにもともともとステージ指向だったということもあると思うのですが(ケガのためダンスは断念されたそうですが)、この歌唱などは、歌うというより、演じているような要素もつよく、ロック・ミュージカルとか、そういったものがもっと日本で盛んであったら、まさにだなぁという感じがするのです。

作品というだけでなく、当時、どのように日々をすごされていたのだろうということもとても気になりなのは、アルバム『23時の女』の背景などからなのですよね。

このアルバム(レコ部などでも、ですが)、クニ河内さんアレンジで、ザ・ハプニングス・フォーもかかわっているのですが、ひじょうに興味深いのは、若者文化のある流れの先端であるような中でつくられていて、プロデュースが天井桟敷の萩原朔美さんだということだったり。構成もまさにそういった感じで。やはり、歌手であると同時に演者の要素がつよい方ですよね、伊東きよ子さんって、と思ったりするのでした。
(天井桟敷の関連としては、ザ・ハプニングス・フォーも『書を捨てよ!町へ出よう』のサントラにも。萩原朔美さんジャニーズ系コンサートのしごとなも当時手がけたり(お互いに斬新なような)してますけれど、やはりこの時代のすごさって、線引きがありそうでないところもなのでしょうね)

伊東きよ子:いつもと同じ朝(1970年)

23時の女:再生リスト:一部タイトルがいれちがってるものもあるかもしれません。

<おまけ:デビュー前>
ちょっともどりまして、デビュー前の活動のことですが、アメリカのフォーク・コーラス・グループ、ニュー・クリスティー・ミンストレルズ (The New Christy Minstrels)にも在籍されてたのですよね。1966年5月、グループが来日した際にオーディションがあり、そこで合格し、渡米となったそうですが、形に残っているもので参加している作品あるのかなと思っていつつ、そのままでしたが…滞米中のことに関する資料、なんでもよいからないかと。そうか、英語でと、探してみたらあったのでした。コネチカット州の新聞記事が。

米国・The Morning Record誌- Aug 30, 1966:"The New Christy Minstrels Go International"

海外からのメンバー、しかも日本人を迎えるとは、向こうサイドとしても新しい試みだったようですね。お着物姿でギターを抱えた写真での紹介記事。

NCMのサイトには在籍していたメンバーとして名前もリストされてます。 Master List of The New Christy Minstrels

(投稿:日本 2012年12月5日、ハワイ 12月4日)


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秋冬に似合うアルバムとして、ザ・ハプニングス・フォーの『クラシカル・エレガンス バロック&ロール』。これ、ほんとはアナログで欲しい1枚だったのですが、CDも限定だったため、入手しずらくなってきてそう、ということで、この秋購入いたしました。

ビートルズやクラシック・テイストのを取り入れたヒット・ナンバー、派生曲などのカヴァー、そして、サウンドもバロック調のチェンバー・ロックな、まさにタイトル通りの作品。曲と曲がとけこんでいくようなつながり方ももちろん、アルバムとして聴くと展開や構成もあらためてよく考えられてますね。歌ありですが、スキャット仕立てであったり、インストゥルメンタル度高く。

収録曲:

ティンカーベルズ・フェアリーダスト(Tinkabells Fairydust)の『誓いのフーガ(Twenty Ten)』からビートルズ(The Beatles)『エリナー・リグビー(Eleanor Rigby)』はとても印象的。『ドナ・ドナ』のはじまり部分、かなりかっこいいです。全体の雰囲気は、とてもとても、1969年という、この時代の象徴。でも、いまもよいですね。

1. 誓いのフーガ / エリナー・リグビー

2. スカボロ・フェア / ラバース・コンチェルト

3. ラスト・ワルツ / ヘイ・ジュード

4. 悲しき天使 / 恋は水色

5. ドナ・ドナ / 夢のカリフォルニア

6. 春が来た!

7. あの夢からさめて

このアルバムと時代、といえば、ジャケットなどアパレル・ブランド、JUNとのいまで言うコラボっぽいものだったりもします。さがしてみたら、ちょうど「クラシカル・エレガンス」テーマのJUN CMみつかりました:)

JUN ROPE' CM / TAD WAKAMATSU (1970)

JUN & ROPE、それは「クラシカル・エレガンス」への旅
1970年に制作されたJUN ROPE'のCM。映像はTAD若松(junofficialtv 映像アーカイブより)

JUN ROPE' CM / Serge Lutens (1978) 2

1978年にセルジュ・ルタンスによって制作されたJUN ROPE'のCM
「クラシカル・エレガンス〜Classical Elegance」というテーマはかなり長くつづいてたのですよね。

<ビートルズとハプニングス・フォーといえば>

ビートルズとハプニングス・フォーといえば『マジカル・ハプニングス・ツアー』もありますね。

(投稿:日本 2012年12月3日、ハワイ 12月2日)


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晩秋から初冬へと、ひんやりした空気には、ジャズなギターの音ってとてもあうなぁと、きょうこの頃。そして、また、その雰囲気になぜだかあうのが、ビートルズのカヴァーだったりします。

先日のウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)関連からは『A Day In The Life』もそうですけど 、CTI、同じくドン・セベスキー(Don Sebesky)のアレンジである、ジョージ・ベンソン(George Benson)の『The Other Side Of Abbey Road』(1969年)が。

参加ミュージシャンがハービー・ハンコック(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)だったりするのも共通していますが、こちらは、インストゥルメンタルではなく、自身によるボーカル入りで。

ジョージ・ベンソン、ギターだけどなくボーカルもすばらしい方。本格的評価を受けたのは『Breezin』(1976年)からだそうですが、この作品での歌唱もとてもよいですね。

リリース年を確認で。オリジナルであるザ・ビートルズの『Abbey Road』のすぐあと、半年もおかない、数ヶ月後。『The Other Side Of Abbey Road』というタイトルの絶妙なセンスを感じます。ジャケットもいかにもではないけれど、横断してたり。

このさりげなさもCTI調ということなのでしょうか。そこがいかにもでもあり、でも、絶対的にスタイリッシュでかっこよく、かつ、心地よい、なのですよね(さりげないといいながらいかにもとは矛盾ですが、そんなテイストですよね)。あらためてであり。いまの気分な一枚です。

1. Golden Slumbers/You Never Give Me Your Money
2. Because/Come Together
3. Oh! Darling
4. Here Comes The Sun/I Want You (She's So Heavy)
5. Something/Octopus's Garden/The End

George Benson - Oh Darling

George Benson - Here Comes the Sun & I Want You (She's so heavy)

George Benson - Something

<サウンドと奏法>

ジョージ・ベンソンのギターの音、どこかウェス・モンゴメリーの音、このアルバムは CTI的ということで、傾向なども共通するものがあるのですが、ジョージ・ベンソンのさらにもうすこし後の作品などでも、そのサウンドに何か通ずるものがあるとは思ってたのですが…奏法の特徴などは、ウェス・モンゴメリーの系譜を受け継ぐオクターヴ奏法なのですね。さらに、オクターヴ+五度奏法というものへと発展させたのだとか、メモメモな感じです ((φ(..。)

(投稿:日本 2012年11月29日、ハワイ 11月28日)


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意識下に刻まれたサウンド、あれはそうだったのか、という今更ながらの気づき。まだまだありました。
先日は、日テレ深夜再放送ドラマ枠『ナイトスクリーン』の音楽=バーバラ・ムーアの 『Sweet Thing』というやっとの気づきがありましたが、さらにありました。
またもや再放送枠。上質ミュージックとの出会い。

ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)の『Fly Me To The Moon』、TBS午後の再放送枠での「この番組は○○の提供でおおくりいたします(○○=三井物産食品グループ)」というバックで流れていた曲ではないですか。数十年経てようやく。ほかの作品は聴いてたのに…(「三井奥さま劇場」の曲、年代などで、意見わかれているようですが、学校と塾のあいだの時間、おやつ食べながら、時代劇やドラマ再放送を祖父といっしょに視聴していた、70年代後半あたりではないかと思うのです…そのことに関してはページ末で再び)

Wes Montgomery - Fly Me To The Moon
使用されていた部分ははじめのフルートからホーンへとつながり、ギターが出てくる30秒ぐらいのホーンの部分ではあったと思うのです。

ウェス・モンゴメリー、A&M傘下CTIレコードでの三部作、遺作となってしまったアルバム『Road Song』(1968年)に収録。

ウェス・モンゴメリーのCTIでの作品、やっぱりよいですね。
『A Day in the Life』(1967年)は作業しながら聴ける一枚としてお気に入りだったりするのですけど、『Down Here on the Ground』(1968年)もふくめ、最晩年の作品となってしまった3枚ぜんぶ揃えたいなぁと。

イージーリスニングでもあり、ジャズでもあり。その後のクロスオーバー、フュージョン・サウンド、1970年代のひとつの流れへの導きともなるようなサウンド(CTI自体がそういう傾向ですが)、あらためて、これが1960年代の作品であるというのも、当時の感覚からするととても新しいものであっただろうと。カヴァーもありながらオリジナルなサウンド、それでありながら、奇をてらった感がないところも、ウェスの、そして、このレーベルの指向のすごさかなぁと思います。

ということで、気づきついでにアルバムのデータをいくつかの曲とともに。

アルバム『A Day in the Life』:
1967 年リリース
Billboard ジャズ・チャート 1位、Billboard R&B チャート 2位
ハービー・ハンコック(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)ほか参加。アレンジ:ドン・セベスキー(Don Sebesky)
1. A Day In The Life/2. Watch What Happens/3. When A Man Loves A Woman/4. California Nights/5. Angel/6. Eleanor Rigby/7. Willow Weep For Me/8. Windy/9. Trust In Me/10. The Joker

Eleanor Rigby(Original: The Beatles)

アルバム『Down Here on the Ground』:
1968 年リリース
Billboard ジャズ・チャート 1位、Billboard R&B チャート 4位
ハービー・ハンコック(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)ほか参加。アレンジ:ドン・セベスキー(Don Sebesky)
1. Wind Song/2. Georgia on My Mind/3. Other Man's Grass Is Always Greener/4. Down Here on the Ground/5. Up and at It/6. Goin' on to Detroit/7. I Say a Little Prayer for You/8. When I Look in Your Eyes/9. Know It All (Quem Diz Que Sabe)/10. Fox

I Say a Little Prayer for You(Written by: Bacharach and Hal David)

アルバム『Road Song』:
1968 年リリース
Billboard ジャズ・チャート 1位、Billboard R&B チャート 4位
ハービー・ハンコック(ピアノ)ほか参加。アレンジ:ドン・セベスキー(Don Sebesky)
1. Road Song/2. Greensleeves/3. Fly Me To The Moon/4. Yesterday/5. I'll Be Back/6. Scarborough Fair (Canticle)/7. Green Leaves Of Summer/8. Serene/9. Where Have All the Flowers Gone?

Greensleeves(Traditional)

====================

<三井奥さま劇場の曲に関するいろいろ>

こちらのサイトで意見、記憶探求いろいろ交換かわされています。
私的 昭和テレビ大全集 奥さま劇場

わたしも、ちょっとこのご意見も思い当たるようなないような、で、検証というか…

『ソロモンの夢』も何かに使われていた気がします。1:00あたりの響きにはとてもなじみあり。でも、レーモン・ルフェーブル・グランドオーケストラだとしてもこのヴァージョンではなかったような気がして…スキャットもなかったような。

ジム・クロウチの『Lovers Cross』。はい、たしかにこれはあったと思います。同じ枠かどうかは記憶さだかではありませんが。Wikipedia:奥さま劇場にも情報がありますね。ただ、これエンディングというか「提供で…」のむすびの感じがいまでも耳に残っているのですが、ヴァージョンがちがうような気もして。でも、カヴァー・ヴァージョンとかざっとさがした感じではほかにみつからないです(メラニーのカヴァーはちがいそうですもんね)。このオリジナルだったのかなぁ…

やっぱり一番なじみがあるのは、ウェス・モンゴメリーの『Fly Me To The Moon』のようです。

(投稿:日本 2012年11月26日、ハワイ 11月25日)


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前々からなんとなく気になってはいたのですけどね、というお題、やっぱりもっと知りたいよぉと再燃。早速資料として、邱淑婷著『香港・日本映画交流史―アジア映画ネットワークのツールを探る』を調達です。

きっかけは、先日、馬場正道さんDJでのTiki Radioでの『チャイニーズ7インチ』テーマからでした。

その中の一曲がこちら。

我是個鼓手(電影青春鼓王主題曲1967年)-凌雲(リン・ユン)

この曲、映画『青春鼓王(Qing chun gu wang ) King drummer 』での主題歌、挿入歌なのですが、そこでの気づき。『青春鼓王 』って、『嵐を呼ぶ男』の香港版ですね。この映画、かなり人気となったようで、いまでも「青春鼓王」というフレーズはたとえの表現としてもよく使われてるみたいで、「太鼓の達人」とかの動画にもタイトルなどにも使われてたり、です。

この曲も、ざっと調べたかぎりでも、3つのヴァージョンがみつかりました。広東語とかわからないので、漢字や英語で書いてある説明からのからのたぐりではありあますが、動画にあった解説コメントやそのほかの情報あつめてみました。

青山 -《青春鼓王》
1969年、アルバム『船』より

謝雷 - 青春鼓王
アルバム『青春鼓王/夕陽』収録だそうです。

映画はこちら。

青春鼓王 (1967)

映画の公開は、1967年11月16日。制作は香港なのですが、さきにも述べましたように、『嵐を呼ぶ男』からのリメイクで、井上梅次さんが監督。そして、この主題歌の作曲は、あの服部良一さんなのですね。作詞は、蕭篁。

これから読もうと思っている『香港・日本映画交流史―アジア映画ネットワークのツールを探る』は、井上梅次監督のことはもちろん、服部良一さんと香港映画という項目などもあり、アプローチとしては、かなりアカデミックですが、興味深いトピックばかり。

『嵐を呼ぶ男』のほか、日活作品では、『青春ア・ゴーゴー』リメイクの『青春阿哥哥』なども…

日本と香港の映画交流、井上梅次監督とショウブラザーズの関係から生まれた作品、また、東宝では、電懋との合作という路線で千葉泰樹監督での宝田明と尤敏の「香港」シリーズなどがあったり。県洋二振り付けでの電懋ミュージカルなども。香港映画においての日本の影響の大きさは思っていた以上なのですね。日本サイドでは同時期に、黄金期をすぎた経営のみなおしと、テレビの進出、なんとか海外へ活路をみいだそうという方針もあったよう。そんな中、井上監督以外にも招かれた日本人監督はほかにもいたわけですが、香港作品を撮るということでの心理、技術のちがい、土壌のちがいなどもいろいろあったようで。また、それ以前、さかのぼって戦前のことなども書かれているようなので、読みすすめるのが楽しみです。

(投稿:日本 2012年11月23日、ハワイ 11月22日)


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ささっとではありますが、バーバラ・ムーア(Barbara Moore)の1970年代初期ワークをつづけてみて、インタビュー・ビデオにも興味深いお話があったので、それ以前のワークや参加プロジェクトなどについてすこし。

父がアーサー・バークビー(Arthur Birkby)ジャズマンであったこともあり、いつも音楽に囲まれ、こどものころから優れた才能をもっていたバーバラは、高校でもクラシック音楽を学び、卒業後には、ザ・レイディーバーズ(The Ladybirds)というボーカル・グループで活動をはじめたそう。The Ladybirdsは、イギリスBBCのポップス番組で"Top Of The Pops"で人気ミュージシャンのバック・コーラスをしたり、継続出演していたグループ。サンディ・ショウ(Sandii Shaw)やジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)とも共演し、サンディには、ユーロヴィジョンへもコーラスとしてお供したとのこと。

このレコーディング時にバーバラが所属していたかははっきりわかりませんが、レコーディングされてるものとしては、これなんかもそうでしょうか。EMIだし。この曲のコーラスである"The Ladybirds"はその"The Ladybirds"かと。

Dany Chandelle with The Ladybirds - LYING AWAKE (1965) 編曲・指揮:マーク・ワーツ(Mark Wirtz) ウォール・オブ・サウンド的な感じを意識したものだとか

もともと音楽の土台はクラシックとジャズですでにしっかりあったうえ、若い感覚と、このようなコーラスでのボーカル・ワークでいろんなスタイルも吸収していっていたのでしょうね。

ある日、作曲家リストでバーバラのプロフィールをみた制作サイドから、「アレンジできるんだよね。やってみる?」と声がかかり、初めてアレンジをすることに(制作側も若くてフレッシュなテイストを取り入れてみたかったのかもですね。リストの下の無名な作曲家、女性を選んでみるという冒険に)。
ディーナ・ウェブスターという女性ボーカリストのアルバム『TUESDAY’S CHILD』での『スカボロー・フェア(Scarborough Fair)』。バーバラは、この曲をチェンバロをきかせて、ちょっとサイケデリックロックの雰囲気も取り入れたアレンジで仕上げてみることに。

Deena Webster - 'Scarborough Fair' (1968)

数十年経てもフレッシュな記憶。
1968年、当時、男性主体の音楽制作界。コーラス・ガールだったバーバラは、ふわふわのピンクのミニ・ワンピースにブーツといういでたちでスタジオへ。
きょうのリーダーはどこだい?と尋ねるスタジオ入りしていたミュージシャンたちに、バーバラが自分がアレンジャーであることを告げると、そんな訳ない、とみんなが笑い(この演奏にはバーバラのお父さんも参加していて、唯一笑わなかったそうで)。もうドキドキ、ひやひや、ぶるぶる…
楽譜をわたし、さっと指揮をはじめたとたん、バーバラ自身もミュージシャンたちもそのアレンジとサウンドの波にのり、ドラマチックなサウンドの誕生。それが、バーバラの初仕事の思い出。
このインタビューでは、初仕事のレコーディングでのエピソードをバーバラはいきいきと語ってくれています。

同年には、"Voices in Latin"という名義のボーカル・グループで『Something Cool』リリース。Sergio Mendes & Brasil '66をも感じさせるようなスタイルですね。カヴァーのアレンジもよい感じです。このアルバムには初めての作曲作品『Hide Away』も。

Voices In Latin (Barbara Moore)- Sunshine Superman (1968)

Voices In Latin (Barbara Moore)- Hide Away(1968)

ボーカル・ワークでは、スタン・ブッチャー(Stan Butcher)率いるBirds and Brassでの活躍も自身活動初期から長いですね。キース・ロバーツ(Keith Roberts)むかえての1970年代に入ってからの作品にも参加してますね。

Stan Butcher and his Birds and Brass (w/ Barbara Moore)- Should I (1966)

Birds & Brass - Soul Bossanova(197X)
こちらにもっとたくさんの曲が。Soundsational Sort of Soul / Birds 'N' Brass

バーバラ自身がリーダーとなったボーカル・グループ、"Barbara Moore Singers"もとっても楽しくてかわいくてさわやかな作品ありますね。1960〜1970年代のこども番組などのために用意されたライブラリー音源を集めた『Fuzzy Felt Folk』というアルバムにも数曲収録されてます。こちら、お父様、アーサーとのワークもあるようですね。

The Barbara Moore Singers -The Elf

このアルバム、ほかのアーティストの曲もすばらしく、ちょっと欲しいなぁと思ってます:)

http://www.youtube.com/playlist?list=PL1800CCE1DC218B3E(再生リストありました)

日本でいえばと例えるともどうでしょう、ですが、バーバラさんってなんとなくPICO(樋口康雄さん)と伊集加代子さんとあわせたような感じの方ですね。

このほかにもラジオやテレビの人気番組のオープニング、ジングルなどにまつわるお話や音源いろいろ、バーバラ・ムーアのサイトにあります。ひとまずという感じのまとめでした。

Barbara Moore
http://www.barbaramoore.co.uk

(投稿:日本 2012年11月21日、ハワイ 11月20日)


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先日からのつづきであるバーバラ・ムーア(Barbara Moore)女史への興味からさっそく入手した『Vocal, Shades and Tones』についてです。

こちら、もともとは1972年にイギリスの放送音楽プロダクション"MUSIC DE WOLFE"(ミュージック・デ・ウォルフ)からリリースされた、作曲、ボイス・ワークともにバーバラ・ムーアによる作品。CD化によりいまも比較的入手しやすいアルバム、そういった意味でありがたい、貴重なもののひとつですね。

ここで、ちょっと触れておきたいのが、"MUSIC DE WOLFE"について。デ・ウォルフは、1909年創立の音楽会社ですが、1927年から音源の録音、提供を開始。特徴としては、ライセンスをクリアしたライブラリー音源をあつかっていることで、それらの作品は、映画やラジオ、テレビ、CMなどに多く使われてきています。作品数も80,000 以上ということで、くわしくあげるときりがないのですが…バーバラ・ムーアもそんな作品を提供する作曲家・アレンジャー・シンガーのひとり。
(デ・ウォルフ:http://www.dewolfe.co.uk)、その歴史についてはWikipedia: De Wolfe Music(英語)がくわしいです)

『Vocal, Shades and Tones』もライブラリー音源としてつくられたアルバムで、収録された14曲には、それぞれ、どんなシーンにむいているか、'Feeling'、'Occasion'、'Locarion'などを簡単に表す言葉がついてます。
どのようにレコーディングがおこなわれたかお話、ご本人のインタビューがありまして。
インタビュー(サウンド):
Barbara Moore talking - about Vocal Shades and Tones1onhttp://www.barbaramoore.co.uk/
バーバラ本人含む女性・男性ボーカリスト4名で8声のボイス(二重録音)、初見でささっとプレイしたら次は本番レコーディングできるような職人的スタジオミュージシャンたちと、スタジオ使用可能時間は8時間15分というレコーディングだったのだそうです。

まさにタイトルどおり、さまざまな色調をもった曲達。明るくソフトなものから、スピード感のあるクール・サウンド、おごそかでクラシカルな雰囲気のものまで、シーンが浮かんでくるようです。

どれもすてきなので、動画でみつかったものは再生リストにしてみました(収録リストのあとにあります)。個人的にはこの3曲がとくに好きだったりします。

I'm Feather

Take Off
これ、動画の映像もすばらしいです♫

Fly Paradise
Fly Paradise by Barbara Moore
このインタビュー内4:08からにも(このインタビューも興味深いお話で、これについてもまたまとめします)

1. Hot Heels (Bright, driving movement)
2. It's Gospel (Slow, tropical - sinister overtones)
3. Steam Heat (Exotic, tropical - sinister overtones)
4. Fly Away (Light outdoors movement)
5. His Name Was (Dignified, pure, Classical feeling)
6. Swing Over (Brisk, cheery, carefree)
7. Touch Of Warmth (Gentle bossa, Continental flavor)
8. Voice Force Nine (Exuberant, rhythmic)
9. Very Fine Fellow (Jaunty, easy-going "swingle" style)
10. Shades - Tones (Slow, moody)
11. I'm Feather  (Cool, up-tempo)
12. Drifting (Warm, relaxed)
13. Take Off (Bright outdoor activity)
14. Fly Paradise (Mid-tempo, beaty, carefree)

Barbara Moore
http://www.barbaramoore.co.uk

(投稿:日本 2012年11月18日、ハワイ 11月17日)


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わぁ、これ、好きだったぁ♫ と思い出よみがえりの再会。日テレ(日本テレビ NTV)の深夜の再放送ドラマ枠『ナイトスクリーン』 。エレピとベースのシンプルで心地よい演奏、スキャットの歌声。

『ナイトスクリーン』、よいドラマの再放送が多く、1980年代半ば当時、高校生、がんばって起きてかなり熱心に視聴しておりました。ビデオに録ってまで、かなりはまっていたのは、前にもちょっと書いたことあるのですけど、『青春とはなんだ』、『これが青春だ!』など、まだ自分が生まれる前のモノクロ放送時代の青春ドラマ。つくづくといまのじぶんにつながる思い出テレビ枠。『ナイトスクリーン』自体の思い出つきないのですが…軌道修正で曲のこと。

このオープニング(エンディングも同曲)、心やすらぐうっとりスキャットがなんともいえず大好きで。
思いめぐらせながら、さらに検索してみると、フルトラックのものが!

何度聴いてもすてき、だれのものなのだろう、なんて曲なんだろう、という疑問。数十年ぶりに解決です。

知られているところでは知られているようなのですが、この声、バーバラ・ムーア(Barbara Moore)。曲名は "Sweet Thing"。De Wolfe library から1971年にリリースされたアルバム、"The Roger Webb Sound: Moonshade"に収録されているのですね。

アルバム自体はかなりプレミアとなっていて、入手はすぐにとはいかなそう。あってもプライスもなかなかで。

同年リリース"The Roger Webb Sound: Vocal Pattern"というのもよいですね。

バーバラ・ムーア(Barbara Moore)女史、スキャットをはじめとしたボーカル・ワークにとどまらず、いわゆるライブラリー、イギリスBBCの番組、放送音源、CM音楽などの作曲家、アレンジャーでもある方なのですね。調べていくうちに、知りたいことだらけ、ほしいものだらけになってきてしまいました。

日本でも2000年すぎの頃に話題にもなっているし、3枚CDの企画というのもあったようで…でも、ぜんぜん知らずでした(まぁ、その頃は日本にいませんでしたが)。

とにかく、サウンドもちろんですが、関連ワーク、経歴など、いろんな意味で、現在すいこまれ中。
バーバラ・ムーア女史のサイトでは携わったワークについてのインタビューを聴くこともできるのですね。時間をみつけて、すこしづつチェックしてみたりしてます。
Barbara Moore
http://www.barbaramoore.co.uk

そんな手繰りや気づきとか、まとめていきたいなぁと思っているのですが、アルバムとしては、まずは、1972年にリリースされた『Vocal, Shades and Tones』の再発CDから入手することに。

バーバラ女史のこと、まだもうすこしまとめたいので、つづく、です。

Barbara Moore - Take Off

(投稿:日本 2012年11月14日、ハワイ 11月13日)


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ジャズで、クラシックという1枚、この秋入手でかなり気に入っているのが『ラテン・バロック・コレクション(Latin Barock Collection)』(1965年)。先日触れた『乙女の祈り〜Classic in Bossa Nova』 (シンガース・スリー&池野成秋とプレイ8)がエレガントであるとすると、こちらはちょっとビターでマスキュリン。ラテンの軽やかさとジャズらしい凛としたサウンドが融合の作品ですね。
キング・ヴィンテージ・ジャズ コレクターズ・エディションでCD化、再発されたもの(この再発シリーズ、秀作ばかりですね。すでに数枚買っちゃいましたが、まだまだ欲しいのたくさんです)。

このアルバム、演奏メンバーがすごいのですよね(ウエストライナーズ関係中心に)
演奏(敬称略):渡辺貞夫(フルート)、宮沢昭(フルート、サックス)、中牟礼貞則(ギター)、松本浩(ヴィブラフォン)、前田憲男(ピアノ)、八木正生(ピアノ)、滝本達郎(ベース)、猪俣猛(ドラムス)、能見義徳、山口靖、川原正美、川原実(パーカッション)、伊集加代子(ボーカル)

1960年代半ばのジャズでバッハの流れ、ラテンなジャズでの"BAROCK"という企画のユニークさだけでなく、豪華メンバーの演奏はやはり聴かせてくれます。バロック、バッハならではのポリフォニーの曲構成がいきたそれぞれの楽器のソロパートなど、つくづくと…。

シンコペーション効いた『主よ、人の希みの喜びよ』やスキャットが際立つ『G線上のアリア』ほか、すべての曲がよいのですが、アルバム評、紹介などにもあるように、アフロ・キューバンなアレンジの『トッカータとフーガ ニ短調』、とにかく、かっこいい。

トッカータとフーガ ニ短調 (Toccata And Fugue In D Minor)

聴いてて自分にも伝染してくれそうな、このかっこよさ、酔いしれ度満点。「なりきり」気分で聴きたい感じの1枚とでもいったらよいでしょうか。

収録曲:
1. ブランデンブルク協奏曲 第4番 アレグロ
2. 音楽の捧げもの 六声のリチェルカーレ
3. G線上のアリア
4. トッカータとフーガ ニ短調
5. パッサカリア ハ短調
6. 管弦楽組曲 第2番 バディネリー
7. フルート・ソナタ 第1番 第3楽章
8. 六声のインヴェンション 第9番
9. ブランデンブルク協奏曲 第5番 アレグロ
10. 主よ、人の希みの喜びよ

(投稿:日本 2012年11月12日、ハワイ 11月11日)


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先日からのスキャットな流れでの一枚。シンガース・スリー&池野成秋とプレイ8のアルバム『乙女の祈り〜Classic in Bossa Nova』(1968年)、前々から気になりながらも、ちゃんと把握できておらず、数年前にCDになってたのですねぇ、最近ようやく入手。午後のコーヒータイムによし、トワイライトのカクテルタイムにも。この秋お気に入りのすてきな一枚であります。

このアルバム、タイトルにもあるように、クラシックの名曲をボサノヴァ・アレンジでカヴァーしたもの。シンガース・スリーのブライトでクリアなスキャットを池野成秋氏のエレガントなピアノとプレイ8のサウンドがしっかりとひきたてた、すてきラウンジ仕上げとなってます。

1960年代、クラシックのスキャット・カヴァーといえば世界的大ヒットとなったスウィングル・シンガースの『Jazz Sebastian Bach』(1963年)があり、その流れからの作品でもありますが、このアルバム『乙女の祈り〜Classic in Bossa Nova』は、選曲も特徴的ですね。
1968年というこの時代、日本でクラシック音楽といえば、まさにこれ、という、ピアノ、その他でおなじみのポピュラーなクラシック曲の定番(『ドリゴのセレナーデ』なんかも入ってるところがうれしいです♫)。こうして時を隔てて聴くと、この選曲は安心感と和みをもたらしてくれるのですが、同時に、時代普遍のフレッシュさを感じさせてくれるのが、伊集加代子さんはじめとしたシンガース・スリーのスキャットならではといったところでしょうか。

Moodsville Presents 昭和ダンス・パーティー@池ノ上・こあん』や『Love Sounds Style~Victor Edition~』などのコンピレーション・アルバムにも数曲収録されてたりしますね(そもそもの私的きっかけもコンピから)。収録曲のリストとそのものをいくつかこちらに。じつによいです。

収録曲リスト:
1. 乙女の祈り Maiden's Prayer


2. エリーゼのために Fur Elise
3. シューベルトのセレナーデ Schubert's Serenade


4. 菩提樹 Lindenbaum
5. ドリゴのセレナーデ Drigo's Serenade
6. 幻想即興曲 Chopin's Fantasie Impromptu
7. アベ・マリア Ave Maria
8. ショパンのノクターン Chopin's Nocturn
9. シューベルトの子守歌 Schubert's Lullaby
10. ブラームスの子守歌 Brahms' Lullaby
11. 愛の夢 Love's Dream (Liebestraum)


12. 別れの曲 Chopin's Etude No.10-3


(投稿:日本 2012年11月7日、ハワイ 11月6日)


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先日、BS-TBS「水曜デラックス」で放送されていたブリジット・バルドー主演の『殿方ご免遊ばせ』(原題: Une Parisienne)を途中からではあったのですけど観賞いたしました。

タイトルは知ってはいながらも、初めて観たのですが、ミシェル・ボワロン監督でコメディタッチの 軽快な作品ですね。出演は、役名もブリジットなブリジット・バルドーのほか、アンリ・ヴィダル、シャルル・ボワイエ、ナディア・グレイ、アンドレ・リュゲ。
あらすじと作品情報

Une Parisienne trailer
予告解説は英語。当時、日本での公開も本国フランスと1週間程度の差だったようですし、各国上映、BB(べべ)の人気を感じます。

1957年ということで、この映画でのBBは、キュートなわがままお嬢さんといった感じで。セクシーでありながらもわいらしさたっぷりのコケティッシュな雰囲気。ストーリー云々というより、BBの魅力とファッション要素満載の楽しい作品といった感じですね。と作品最後に、この曲 (予告編でも一部が使われてます)。

B.O du film "Une parisienne" ♫ Paris B.B ♫ Chant : Christiane Legrand
Henri Crolla/André Hodeir/Hubert Rostaing

あーっ、このかっこいい!ぜったいどこかで聴いたことある!そして、この声は!
と少々検索で、やっぱり。
クリスチャンヌ。クリスチャンヌ・ルグラン(Christiane Legrand)。
そういえば、どこで聴いたかというと、濱田高志さんの「ヒットメーカーが語る 作品誕生秘話 TV AGE」講座で、昨年の他界後の同講座「クリスチャンヌ・ルグラン追悼」的なときに、だったのだと思います(きしくも、この映画、テレビでの放送もクリスチャンヌの一周忌、ご命日でした)。

たしか、そのときもすごく感覚にきたのです、この曲、特に。
高音でスタイリッシュなボイス。

映画作品とともに聴いて、いかにこの曲が作品中のブリジットの雰囲気を引き立てているかも、よくわかります。

『殿方ご免遊ばせ』でのクリスチャンヌのスキャット、こちらの"Duo du Balcon"も。

Christiane Legrand - Une Parisienne OST - Duo du Balcon - French Scat Jazz
Henri Crolla - André Hodeir - Hubert Rostaing

これ、アンドレ・オデール(André Hodeir)、アンリ・クローラ(Henri Crolla)、もですね。演奏もかっこいいです。
クリスチャンヌ・ルグラン。1957 年というと、多分まだジャズ・ボーカル・グループ"Les Double Six"の前でしょうか。"Blue Stars Of France"で活動の頃でしょうか。名前がクレジットされているワークの中では、初めのころの作品ですね。

そういえば、映画でのアンリ・ヴィダル演じる大統領秘書官(ブリジットの旦那様)の役名は、ミシェル・ルグランだったりもします:) おもしろい。

(投稿:日本 2012年11月4日、ハワイ 11月3日)


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局の個性あり、味わい深く、大好きなカテゴリーである、テレビやラジオの放送終了、クロージング映像。いろいろな局のものをよく動画サイトなどでながめているのですが(いままでもいくつか、その線での投稿もしてますが)、ちょうど1年半ほど前にたどりついたのが、この「1985年当時のTYS・テレビ山口のクロージング」。

テレビ山口クロージング
1985年当時のTYS・テレビ山口のクロージング

眠るお人形さんの映像もかなり好きな感じなのですが、たまらなく惹かれたのが、BGM。ヴァイオリンの奏でるどこか懐かしくせつない響きにジャズ・アレンジ。あぁ、これなんていう曲だろう、だれの演奏なのだろう、と。ときどきむしょうに聴きたくなっては、この動画を眺めており。

先日も、また聴きたくなって…視聴。
あっ、そうか、Shazam使って調べたらわかるかもと思い…。
そして、ようやく。アンドレ・プレヴィンとヴァイオリニストであるイツァーク・パールマン(Itzhak Perlman)"Little Face"という曲だということがわかり(よくよく考えたらというか、気づいたら、youtubeには一部楽曲には自動紹介リンクもつくようになったのですよね。初めてみたときにはなかったけど、現在は情報ちゃんとありました)。

というわけで
シェリー・マン&ヒズ・フレンズ マイ・フェア・レディ (Modern Jazz Performances Of Songs From My Fair Lady)
アンドレ・プレヴィン/ カル・ジェイダー/ デイブ・ブルーベック ウエスト・サイド・ストーリー
など、シェリー・マン(Shelly Manne)とアンドレ・プレヴィン(Andre Previn)のこと、気になりのきっかけはテレビ山口のクロージングからだったのでした。

"Little Face"収録のアルバムは、1980年の『Different Kind of Blues』。演奏は、アンドレ・プレヴィン(ピアノ)、イツァーク・パールマン(ヴァイオリン)、シェリー・マン(ドラムス)、ジム・ホール(ギター)、レッド・ミッチェル(ベース)。

ジャズ、映画音楽からクラシック中心となっていたプレヴィンのひさしぶりのジャズの仕事だったのですね。ここで、あらためてアンドレ・プレヴィンの経歴を。アマゾンのアンドレ・プレビン バイオグラフィーから転載です

「現代を代表する指揮者、ピアニスト。10代のうちからプロフェッショナルなキャリアを歩み始めた天才児であった。彼の激しく打ちつけるピアノのスタイルは、時にその繊細なタッチで聴衆の心に染み入るものでもあった。ドイツに生まれるが、ナチスから逃れフランスへ渡り、パリ音楽院で学んだ。その後、アメリカへ渡り、映画音楽家やジャズ・ピアニストとして名声を得る。同時にサンフランシスコ響の音楽監督 モントゥーに師事し、1962年セントルイス響を指揮して、クラシックの分野における栄光の道を歩み始めた。68年にはロンドン響の音楽監督に大抜擢され、その後は着々とキャリアを積み、現在の地位を獲得した。柔軟な音楽性をもち、ピアニスト、音楽解説者、作曲家としても有名で、また、ジャズ・ピアニストとしての活動も中断することなく続けている。」

監修やアレンジ、アカンパニスト(伴奏者)としてのワークもたくさんで、じぶんが持ってるもの中でも、ジュリー・ロンドンのものなど、プレヴィン関連ワークはありました。

アルバム8枚分の4枚CDであるらしき、お手頃セット『Eight Classic Albums』もあったりするので、ちょっと欲しいかなとか。

ラス・フリーマンとの2ピアノな『Double Play! [Analog]』(1959年)もよさそうで(ドラムスはシェリー・マン)、先のセットにも入ってるけど、ジャケットすてきなのでアナログ欲しいかなぁとも思ったり…

Andre Previn, Russ Freeman, Shelly Manne - Take me out to the ball game (1959)

…そんな、いろいろだったりしています。

(投稿:日本 2012年11月2日、ハワイ 11月1日)


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ミュージカル作品のジャズ・アルバムでは、『マイ・フェア・レディ』(シェリー・マン&ヒズ・フレンズ)につづくのが、『ウエスト・サイド・ストーリー』ということで、そんないくつかの作品も聴いてみたくなり…。

1962年リリースのオスカー・ピーターソンのアルバムもよく知られていますが、1957年舞台初演から近く、1961年の映画化前のものをちょっと調べてみました。

このミュージカル作品の大ヒットの所以は、20世紀アメリカ・ニューヨーク版「ロミオとジュリエット」といえるストーリーであると同時にレナード・バーンスタイン手がける音楽であるわけですが、この時期のカヴァーもすばらしいものばかりですね。

これまた知らずだったのですけど、アンドレ・プレヴィンの他も、カヴァーしてたのは、じぶんのテイストにあうなぁと他の作品でも気に入っているウエスト・コースト・ジャズの方々。まだアルバム通しで聴いてはいないのですけど、よさそうなものばかりですね。近日入手でのメモとして、それぞれのアルバムから試聴で気に入ったナンバーなどを。

<アンドレ・プレヴィン Andre Previn>
まずは、アンドレ・プレヴィン&ヒズ・パルズの『West Side Story 』から。

このアルバム、アンドレ・プレヴィン(Andre Previn)がメインの名義ですが、「ヒズ・パルズ」ということでの友情メンバーは、シェリー・マン(Shelly Manne)とレッド・ミッチェル(Red Mitchell)。1959年リリース。

Andre Previn and His Pals Shelly Manne & Red Mitchell:America(1959)
シェリー・マンのドラムス効いてますね。そしてつくづく、プレヴィンのコードセンスは苦みばしっていて、きりっとスタイリッシュ。

<カル・ジェイダー Cal Tjader>
つづいて、この方ヴァージョンもあったのかぁ、というのが、カル・ジェイダー(Cal Tjader)。

ファンタジー・レーベル(Fantasy Records )で、アレンジとピアノは、クレア・フィッシャー(Clare Fischer)。シェリー・マン(Shelly Manne)とレッド・ミッチェル(Red Mitchell)は、この作品にも参加してるのですね。1960年リリース。

Cal Tjader:Cool(1960)
ヴィブラの音色がまさにクールで、涼しげ、且つかっこよしです。

<デイブ・ブルーベック Dave Brubeck>
そして、デイブ・ブルーベック(Dave Brubeck)もカヴァーしてたのですね。
サックスはもちろんのポール・デスモンドで。いま出ているCDでのヴァージョンは『ウエスト・サイド・ストーリー』からのカヴァーが全曲ではないようですが、ジャケットもですけど、アルバムの構成もバリエーションがありですね(バーンスタイン・オーケストラのものももともとはいっしょに収録されていたのだとか)。1960年リリース。(Paul Desmond)

さておき

Dave Brubeck Quartet :Maria(1960)
ならではなリズム変化、それでありながら、流れるような軽さのサウンド展開がすてきですね。デスモンドのサックスも歌ってます。

(投稿:日本 2012年10月31日、ハワイ 10月30日)


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