先日のウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)関連からは『A Day In The Life』もそうですけど 、CTI、同じくドン・セベスキー(Don Sebesky)のアレンジである、ジョージ・ベンソン(George Benson)の『The Other Side Of Abbey Road』(1969年)が。
1. Golden Slumbers/You Never Give Me Your Money
2. Because/Come Together
3. Oh! Darling
4. Here Comes The Sun/I Want You (She's So Heavy)
5. Something/Octopus's Garden/The End
George Benson - Oh Darling
George Benson - Here Comes the Sun & I Want You (She's so heavy)
ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)の『Fly Me To The Moon』、TBS午後の再放送枠での「この番組は○○の提供でおおくりいたします(○○=三井物産食品グループ)」というバックで流れていた曲ではないですか。数十年経てようやく。ほかの作品は聴いてたのに…(「三井奥さま劇場」の曲、年代などで、意見わかれているようですが、学校と塾のあいだの時間、おやつ食べながら、時代劇やドラマ再放送を祖父といっしょに視聴していた、70年代後半あたりではないかと思うのです…そのことに関してはページ末で再び)
Wes Montgomery - Fly Me To The Moon
使用されていた部分ははじめのフルートからホーンへとつながり、ギターが出てくる30秒ぐらいのホーンの部分ではあったと思うのです。
ウェス・モンゴメリーのCTIでの作品、やっぱりよいですね。
『A Day in the Life』(1967年)は作業しながら聴ける一枚としてお気に入りだったりするのですけど、『Down Here on the Ground』(1968年)もふくめ、最晩年の作品となってしまった3枚ぜんぶ揃えたいなぁと。
アルバム『A Day in the Life』:
1967 年リリース
Billboard ジャズ・チャート 1位、Billboard R&B チャート 2位
ハービー・ハンコック(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)ほか参加。アレンジ:ドン・セベスキー(Don Sebesky)
1. A Day In The Life/2. Watch What Happens/3. When A Man Loves A Woman/4. California Nights/5. Angel/6. Eleanor Rigby/7. Willow Weep For Me/8. Windy/9. Trust In Me/10. The Joker
Eleanor Rigby(Original: The Beatles)
アルバム『Down Here on the Ground』:
1968 年リリース
Billboard ジャズ・チャート 1位、Billboard R&B チャート 4位
ハービー・ハンコック(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)ほか参加。アレンジ:ドン・セベスキー(Don Sebesky)
1. Wind Song/2. Georgia on My Mind/3. Other Man's Grass Is Always Greener/4. Down Here on the Ground/5. Up and at It/6. Goin' on to Detroit/7. I Say a Little Prayer for You/8. When I Look in Your Eyes/9. Know It All (Quem Diz Que Sabe)/10. Fox
I Say a Little Prayer for You(Written by: Bacharach and Hal David)
アルバム『Road Song』:
1968 年リリース
Billboard ジャズ・チャート 1位、Billboard R&B チャート 4位
ハービー・ハンコック(ピアノ)ほか参加。アレンジ:ドン・セベスキー(Don Sebesky)
1. Road Song/2. Greensleeves/3. Fly Me To The Moon/4. Yesterday/5. I'll Be Back/6. Scarborough Fair (Canticle)/7. Green Leaves Of Summer/8. Serene/9. Where Have All the Flowers Gone?
この曲、映画『青春鼓王(Qing chun gu wang ) King drummer 』での主題歌、挿入歌なのですが、そこでの気づき。『青春鼓王 』って、『嵐を呼ぶ男』の香港版ですね。この映画、かなり人気となったようで、いまでも「青春鼓王」というフレーズはたとえの表現としてもよく使われてるみたいで、「太鼓の達人」とかの動画にもタイトルなどにも使われてたり、です。
父がアーサー・バークビー(Arthur Birkby)ジャズマンであったこともあり、いつも音楽に囲まれ、こどものころから優れた才能をもっていたバーバラは、高校でもクラシック音楽を学び、卒業後には、ザ・レイディーバーズ(The Ladybirds)というボーカル・グループで活動をはじめたそう。The Ladybirdsは、イギリスBBCのポップス番組で"Top Of The Pops"で人気ミュージシャンのバック・コーラスをしたり、継続出演していたグループ。サンディ・ショウ(Sandii Shaw)やジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)とも共演し、サンディには、ユーロヴィジョンへもコーラスとしてお供したとのこと。
バーバラ自身がリーダーとなったボーカル・グループ、"Barbara Moore Singers"もとっても楽しくてかわいくてさわやかな作品ありますね。1960〜1970年代のこども番組などのために用意されたライブラリー音源を集めた『Fuzzy Felt Folk』というアルバムにも数曲収録されてます。こちら、お父様、アーサーとのワークもあるようですね。
こちら、もともとは1972年にイギリスの放送音楽プロダクション"MUSIC DE WOLFE"(ミュージック・デ・ウォルフ)からリリースされた、作曲、ボイス・ワークともにバーバラ・ムーアによる作品。CD化によりいまも比較的入手しやすいアルバム、そういった意味でありがたい、貴重なもののひとつですね。
ここで、ちょっと触れておきたいのが、"MUSIC DE WOLFE"について。デ・ウォルフは、1909年創立の音楽会社ですが、1927年から音源の録音、提供を開始。特徴としては、ライセンスをクリアしたライブラリー音源をあつかっていることで、それらの作品は、映画やラジオ、テレビ、CMなどに多く使われてきています。作品数も80,000 以上ということで、くわしくあげるときりがないのですが…バーバラ・ムーアもそんな作品を提供する作曲家・アレンジャー・シンガーのひとり。
(デ・ウォルフ:http://www.dewolfe.co.uk)、その歴史についてはWikipedia: De Wolfe Music(英語)がくわしいです)
『Vocal, Shades and Tones』もライブラリー音源としてつくられたアルバムで、収録された14曲には、それぞれ、どんなシーンにむいているか、'Feeling'、'Occasion'、'Locarion'などを簡単に表す言葉がついてます。
どのようにレコーディングがおこなわれたかお話、ご本人のインタビューがありまして。
インタビュー(サウンド): Barbara Moore talking - about Vocal Shades and Tones1onhttp://www.barbaramoore.co.uk/
バーバラ本人含む女性・男性ボーカリスト4名で8声のボイス(二重録音)、初見でささっとプレイしたら次は本番レコーディングできるような職人的スタジオミュージシャンたちと、スタジオ使用可能時間は8時間15分というレコーディングだったのだそうです。
とにかく、サウンドもちろんですが、関連ワーク、経歴など、いろんな意味で、現在すいこまれ中。
バーバラ・ムーア女史のサイトでは携わったワークについてのインタビューを聴くこともできるのですね。時間をみつけて、すこしづつチェックしてみたりしてます。
Barbara Moore http://www.barbaramoore.co.uk
そんな手繰りや気づきとか、まとめていきたいなぁと思っているのですが、アルバムとしては、まずは、1972年にリリースされた『Vocal, Shades and Tones』の再発CDから入手することに。
先日からのスキャットな流れでの一枚。シンガース・スリー&池野成秋とプレイ8のアルバム『乙女の祈り〜Classic in Bossa Nova』(1968年)、前々から気になりながらも、ちゃんと把握できておらず、数年前にCDになってたのですねぇ、最近ようやく入手。午後のコーヒータイムによし、トワイライトのカクテルタイムにも。この秋お気に入りのすてきな一枚であります。
1960年代、クラシックのスキャット・カヴァーといえば世界的大ヒットとなったスウィングル・シンガースの『Jazz Sebastian Bach』(1963年)があり、その流れからの作品でもありますが、このアルバム『乙女の祈り〜Classic in Bossa Nova』は、選曲も特徴的ですね。
1968年というこの時代、日本でクラシック音楽といえば、まさにこれ、という、ピアノ、その他でおなじみのポピュラーなクラシック曲の定番(『ドリゴのセレナーデ』なんかも入ってるところがうれしいです♫)。こうして時を隔てて聴くと、この選曲は安心感と和みをもたらしてくれるのですが、同時に、時代普遍のフレッシュさを感じさせてくれるのが、伊集加代子さんはじめとしたシンガース・スリーのスキャットならではといったところでしょうか。