きょうは、東京に雪がふりました。
この冬、3度目の雪でしょうか(ちょっとした粉雪はほかにもあり)。

先週は、春めいたあたたかい日もあり、あぁ、このまま春になればよいのにと思っていたのですけれど、また、冬にぎゃくもどり(雪そのものは大好きなのですけどね☆)。まだ、春はすこし先なのでしょうか。もう春がきているようで、まだなような。植物たちをみていると、足音はきこえてきているような気がするのですけれど。
わくわくと春のような、でもそうでもないんだなぁとおもうとすこし気分が。。であったり

But I feel so gay in a melancholy way

まさに気分はそんな感じです。

『It Might as Well Be Spring(春の如く)』は、1945年の映画『ステート・フェア』での劇中曲。しばらくのあいだ、気にしてきているリチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタインⅡの作曲、作詞もの。アカデミー主題歌賞受賞作品ですね。

でも、『ステート・フェア』は、いまだ観たことがなく、出会ったのはカヴァー作品からでした。

はじめて聴いたのは、かなりまえに、たぶん、スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルト、ボーカルがアストラッド・ジルベルトのもの。アストラッド・ジルベルトのボイスが、なんともいえずのこの曲に似合い。
タイトルであるとか、曲を意識したのは、こちらからなのですよね(はじめてではなかったのかもしれませんけれど)。

Astrud Gilberto:It Might as Well Be Spring



柳やクロッカス、薔薇の蕾など、春を感じる植物やナイチンゲールがでてくる歌詞も好き。でも、それは、あくまでも、そんな春のような感じという、あいまいなところも。デイドリームな。

映画でのシーンはこんな感じなのですね。

It Might as Well Be Spring - R&H's State Fair(1945年)



いままで聴いたものでのお気に入りは、さきのボサノヴァものなのですけれど、ここしばらくで出会ってよいなぁと感じているヴァージョンをいくつか。

ブロッサム・ディアリーのフランス語のヴァージョンがとてもとても。

Blossom Dearie:It Might As Well Be Spring(1959年)



インスト、日本のジャズメンによるものでの最近のきゃーすてき☆ジョージ大塚トリオ、かっこいいですね。メンバーは、ジョージ大塚さん、市川秀男さん、寺川正興さん
(このライブ・アルバムほしいのですけれど、ちょっと。。おねだんが。よい出会いをまちます)

GEORGE OTSUKA TRIO:It Might As Well Be Spring



Ray Conniffのヴァージョンもすてき☆アルバム『The Ray Conniff Hi-Fi Companion』

Ray Conniff:It Might As Well Be Spring (1958)



そのほか、もちろん、大御所シンガーたちのヴァージョンもよいのです。

明日からは3月。はやく、「如く」ではなく、ほんとうの春がきてほしいです。


(投稿:日本 2012年2月29日、ハワイ 2月28日)

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このところ、つくづくなのですけれど、気がつけば、日本にはたくさんの楽しくすばらしいミュージカルや音楽映画があるのですね。ミュージカル映画は大好きなのですけれど、ほとんど邦画でのものはみてなくて、なぜいままで気づかなかったのだろうと、なので、今年は、いろいろとそういった作品を観ていきたいのです。
(どこかのシアターでこのあたり一挙上映の企画くんでくれないでしょうか。。DVDで観賞もよいのですけれど)

最近は、そのあたりの気になりがどんどんとふくらんできており、きょうも、おすすめより、こんなすばらしい作品があったのね、このかっこよさ、すてきなノリはなんなのでしょう、と。

オペレッタ時代劇映画、『鴛鴦歌合戦』、ぜひぜひちかいうちに観てみたいのです!

『鴛鴦歌合戦』は、1939年(昭和14年)、日活京都撮影所製作、日活配給、日活とテイチクの提携、マキノ正博(マキノ雅弘)が監督をつとめる戦前の作品。

サイレント映画からトーキーへの移行期の作品で
時代劇とジャズのリズム、当時の感覚が絶妙にミックスされたこの感覚!ほんとうにすばらしいですね!

観賞してないので、まだ動画でみる限りではあるのですけれど、すでにすっかり魅せられてしまいました。。

鴛鴦歌合戦:僕はおしゃれな殿様

ぼくは若い殿様~♪

町をゆけばまばゆい青春の花園~
すごいシャンだみめおいたかはほりだしものだよ~

黒髪の甘い香り
かわい乙女ひと目でとろり
あの娘にまいっちゃた。。♪




これは、ディック・ミネさん演ずる殿様 、峯澤丹波守のパート。

この映画、時代劇オペレッタというコンセプトにふさわしい、キャストの取り合わせもなんともいえずユニーク。出演者(敬称略)は、片岡千恵蔵、市川春代、志村喬、服部富子、ディック・ミネほかと、さすが、日活テイチク提携といった面々。

片岡千恵蔵さんという大物出演ですが、その出演はさほどは多くないそうなのでが、志村喬さんとディック・ミネさんの出番多く。明るく楽しく陽気な作品で。

その背景は…
「元来お正月映画用として『弥次喜多 名君初上り』が予定されていたのが、主演の片岡千恵蔵の急病で2週間の休養となり、急遽、ほぼ同じスタッフとキャストで作られた。確かに主役でありながら片岡の出番は巧みに少ない。長屋内と広場のカットをほんの2時間で撮って終了したという。そのかわり、志村喬とディック・ミネが大きくフィーチャーされ、自由度の高い作品となった」(Wikipedia:鴛鴦歌合戦より)
なのだそう。

しかも、プリプロダクション4日、実撮影期間は1週間ほどで製作されたとういうのは、監督もちろんのこと、キャスト、スタッフのかたもすごいですね。

スタッフは以下のとおり
監督:マキノ雅弘(「マキノ正博」名義)
脚本:マキノ雅弘(「江戸川浩二」名義)
撮影:宮川一夫
オペレッタ構成・作詞:島田磬也
音楽:大久保徳二郎


鴛鴦歌合戦:ななな何です



オペレッタ構成と作詞をされている島田磬也さんと作曲家である大久保徳二郎さんは、戦前期、テイチクレコードでのディック・ミネとの、ヒット・メイキング・チームな方。大久保徳二郎さんは、もともとも、映画音楽家としてスタートされたかたで、ディック・ミネさんの指名でテイチクに、ということだったのだそうですね。

このあたりの作品ふくめ、邦画、また別の角度での名画追究もすすめていきたいです。このあたり、ちょっと参考にしてみるとよいのでしょうか。
シネマ大吟醸 (小学館文庫)



おまけ:
こちら、うたではありませんが :)
かわいらしい

市川春代の「ちぇっ」


(投稿:日本 2012年2月28日、ハワイ 2月27日)

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本日、2月24日は、ミシェル・ルグラン氏(Michel Legrand)のお誕生日なのですね。
1932年生まれ、今年で、80歳の「傘寿」。音楽をてがけた代表作品からしゃれたお祝いとしてともなるような :)

いまなおアクティブにご活動されるその姿は、わたしの人生ももしかしたら、まだまだ何十年もあるのかしらと、じぶんの人生観をもすこしかえてくれるようでさえあり。最近は、音楽面だけでなくの、お手本としてもさせていただきたいように思っているおひとり。

明日から、月に一度のTV AGE 講座「ヒットメーカー」シリーズも、短期集中として、5ヶ月にわたり「ミシェル・ルグランの軌跡」なのであります:)
週刊てりとりぃ:2012年2月24日

いままでも、ミシェル・ルグラン氏の音楽のことは、『シェルブールの雨傘』など、ふれさせていただいていますけれど、昨日も、ぼんやりと、「あぁ、思えば最初に出会ったのってこの曲かもしれない」と考えていたのが『The Windmills of Your Mind 風のささやき』、フランス語でのタイトルは『Les Moulins de mon Coeur』。

この曲は、1968年のスティーブ・マックイーン主演、フェイ・ダナウェイ出演、ノーマン・ジュイソン監督の映画『華麗なる賭け The Thomas Crown Affair』の主題歌であり、アカデミー主題歌賞も受賞している作品。
作曲は、ミシェル・ルグラン、詞は作詞家カップルであるアラン&マリリン・バーグマン。このふたりを紹介したのは、クィンシー・ジョーンズなのだそうですね。
(曲さきな作品だそうですが、この歌詞もまた、この作品のヒットの大きな要素となっていると思います)

Windmills of your Mind - Movie Version:



歌っているのは、ノエル・ハリソン(Noel Harrison)



わたしのこの曲との出会いは、ポピュラーソングとしての、というような感じでありました。正確にはおぼえていませんけれど、まだおさないころ、この曲は、たとえばテレビであったりいろいろと、耳にすることがあったポピュラーソングのひとつであったのですよね。
「ポップス」というのでもなく、「洋楽」ということばでもなく、「外国のポピュラーソング」という感じで。

日本でも、ザ・ピーナッツなどもカヴァーしていたりしますけれど、この曲のカヴァーは数知れず。
今回も、再生リストつくってみようかなぁとおもったのですけれど、膨大な数で。まとめるまえに、全部聴くこともできないようなぐらい。思っていたより、さらに多く、当時のシンガーたちのアルバム・レコーディングの際には、「時の歌」としてこの曲を入れるのが当然というような流れもあったのではないかと思うほどです。

映画も名作ですし、ここまでポピュラーになった背景には、やはり映画の製作がアメリカだったということもあり、米ミュージシャンたちのカヴァーが多かったことにもあるとは思いますけれど、それでも、です。

やはり、この曲、すごい曲なのだとあらためて思ったりするのですよね。
わたしは、こどものころ、美しくて、せつない曲を聴くと、涙したりするこどもだったのですけれど、昨日もぼんやり思っていたのは、「そういえば、この曲聴いて、こどものころに泣いたなぁ」ということだったのでした。

なぜこうも、多くのひとを魅了するのだろうと思うのですが、やっぱりミシェル・ルグランの曲の根本は、そのドラマチックさではないかと。軽い感じがほどよい作品もありますけれど、やはりこのひとの作品のよさは、楽しさ、うれしさのような喜びも、せつなさ、やるせなさ、悲しみなど、曲にふさわしい感情が音にこめられ、また曲の中で、その感情たちが、まるで生きているかのように、歌を奏でていることなのではないのかと。音やフレーズもなのですけど、その展開にすばらしさがあるのかなと、つねづね思ったりするのです。
この『The Windmills of Your Mind 風のささやき』もそんな意味で、とてもミシェル・ルグランらしい曲のひとつだと思うのですよね。

ご自身が演奏、歌ってらっしゃる映像もいろいろとあるのですけれど、これ、よいですね。NHKの音楽番組「音楽は恋人」でのもの。

Les Moulins de mon Coeur(1993年頃)


はじめのフレーズは、モーツァルトの 「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 (Sinfonia Concertante for Violin, Viola and Orchestra)」のような(第2楽章、アンダンテ ハ短調 )。



こうしていわゆるクラシックの名曲みたいなものを聴きながらも思うのが、ルグランって作曲家として、映画音楽、ポピュラー音楽、ジャズなどはもちろんですけれど、そのジャンルをもこえた世紀の大作曲家というもののひとりではないかと。もちろん時代それぞれの音は入れているのですけれど、曲の構成、構築のようなもの、音の展開とか、音楽学的にも分析したいような、そんなしげきというか、なんというか、みたいなものも与えてくれるのですよね。

そんなあたりもいろんな方がカヴァーしたいと思うこととはむえんではないですよね、きっと。
ヒット作品、好きな解釈の作品、こういうのもあるのかぁというものなどをこちらにすこし。
さきにも触れましたけど、当時の「時の歌」であったことつくづく。

Dorothy Ashby - The Windmills of your Mind(1969年)
ドロシー・アシュビー、すばらしく☆



Dizzy Gillespie - The Windmills Of Your Mind(1969年)
ディジー・ガレスピー、いいです



Dusty Springfield - The Windmills Of Your Mind(1969年)
こちらも当時ヒットチャートにあがっていたポピュラーな



The Lettermen - The Windmills Of Your Mind
コーラスしあげで。おなじみのザ・レターメンもうたってたのですね




The Sandpipers - The Windmills Of Your Mind
The Sandpipersのヴァージョンもソフトロック調だからというだけでなく、このすこし軽い感じがじんとしみます。



Val Doonican - The Windmills Of Your Mind
もちろん英国でもカヴァー。このヴァージョン、よいですね。ヴァル・ドゥーニカンはアイルランド出身で、BBCでは"The Val Doonican Show"という番組も。



Barbara Lewis - The Windmills of your Mind
これ好きです。バーバラ・ルイス、いろいろと聴いてみたいボーカリストのひとり。



Claude Ciari - The Windmills Of Your Mind
クロード・チアリ、横田年昭とエレヴァシオン
この方もいつかまとめたいと…



有名どころふくめてまだまだたくさんなのですけれど、あとは再生リストに(←こちらも未完で、これからふえるかと)

再生リスト


(投稿:日本 2012年2月24日、ハワイ 2月23日)

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唱歌や童謡は興味の分野であるのですが、児童を対象とした文化、音楽そのものはもちろんのこといろいろ気づきをあたえてくれ、またさらなる広がりや気になりをもたらしてくれるものですね。

こどものための、でありながら、どの時期のものをみても、時代の流れのようなものや世相、大人の文化を色濃く反映しているのですよね。

昭和初期、戦前である昭和5年から16年ぐらいまでのものだそうですが、童謡ジャズもそんなもののひとつ。
アルバム『オ人形タイナ~戦前童謡・ジャズとタップ~』は、すばらしい世界を紹介してくれている感謝つきぬCDワークであるのです。先日、聴いていた、この中の一曲であるミミー宮島ちゃんの歌う『お祖父さんの時計』から、これからもずっととなりそうな気になりごとがまたひとつ、ふたつ、みっつと…。

(おそらく)日本版として初めてレコーディングされた『Grandfather's Clock』であるという作品。
曲間に入る、ミミーちゃんのタップがとてもすてきですね。

お祖父さんの時計(1940年、昭和15年3月:コロムビア100083)
うた:ミミー宮島
オリジナル作詞・作曲:ヘンリ・クレイ・ワーク(Hnery Clay Work)
日本語詞:門田ゆたか
編曲:仁木他喜雄
演奏:コロムビア・リズム・オーケストラ 



『大きな古時計』として知られる、『Grandfather's Clock』。
1876年にヘンリ・クレイ・ワークによりつくられ、いまなおポピュラーな歌い継がれる名曲。

この曲は、ヘンリ・クレイ・ワークがイギリスを訪問している際に、宿泊先のホテルの主人から聞いたエピソードにヒントを得て歌にしたものなのだそうですが、なんともいえぬあたたかさとせつなさを同時に感じるすてきな曲ですよね。
この曲の誕生についてはこちらのブログが写真も多くくわしいです。
大きな古時計特集 世界の民謡・童謡

わたしが、この歌に親しんだのはNHKの『みんなのうた』を通じて、そして、その後は学校配布の歌集などからでした。
「おおきなのっぽの古時計 おじいさんの時計♪」で、はじまるおなじみの曲。
大きな古時計:歌詞

この『大きな古時計』、日本語詞を保富康午さんが手がけているのですが、このヴァージョンがうまれたのは思っていたより昔のことではないのですね。『みんなのうた』での放送に際しであり、1962年(昭和37年)のこと。近年では、平井堅さんのものもヒットしましたが、当時、番組放送で歌を担当したのは立川清登さん。

さきにあげた、ミミー宮島ちゃんの『お祖父さんの時計』は、歌詞もことなります。

おとぎの国の山よ 河よ こびとたちよ♪
シンデレラのお姫様よ きえて いまは何処
たのしい夜がおとずれたのに
振り子のふごかない
時計 時計 時計
おじいさんの古時計 ♪


シンデレラがモチーフとしてでてきたり、1962年の保富康午版ともオリジナルともまたちがった要素がもりこまれているところがとてもおもしろいなぁと思っています。

この門田ゆたか版日本語詞への興味は
どうして、という理由というより、当時のこどもたちにあたえたかった夢やふれさせてみたかった外国文化などを感じるような。仁木他喜雄さんによるスウィング感たっぷりの編曲アレンジは、とても戦前のジャズの隆盛、愉しきムードを醸しだしていて。

しかし、この後、日米開戦となり、1943年には製造中止(中止となった背景には、敵性語や敵性文化の禁止などもあったのでしょうか…)。中止となるまでに、5173枚を売り上げたのだそうです(枚数情報:Wikipedia:大きな古時計より)。

アレンジは
ジーン・クルーパ楽団の1938年ヴァージョンがアレンジのイメージ参考になっているのだそう。



開国からはじまり明治から戦前までの外国文化の流入、日本独自の応用発展、海外交流などは、ずっと興味をもっていることですが、この曲を聴いて、こども文化に関すること、あらためて、さらにいろいろと調べていきたいなぁと思うようになりました。

この曲にでてくる『シンデレラ』もいつ紹介されて、当時のこどもにどのくらい知られていたのだろう、とか、考えてみたり。翻訳児童文学のいろいろも気になりです。

[翻訳児童文学]
『図説 児童文学翻訳大事典』の概要などにもありますが「翻訳児童文学は日本文学と外国文学の狭間であっただけでなく、美術と文学との狭間でもあった。」のですよね。
でも
「明治・大正・昭和初期において、翻訳は創作に匹敵する量が世に行われてきたが、文学史的記述を見る限り二次的なものとして扱われてきた。児童文学はとりわけその観が強い。研究事典として誉れ高い『日本児童文学大事典』を繙くと、目配りは行き届いているが、創作文学に限られている。手にすれば一目瞭然であるが、『赤い鳥』等の児童雑誌は大半が翻訳もしくは翻案の童話にもかかわらず、それは取り扱われていない。」
であることとか。
『図説 児童文学翻訳大事典』全4巻

また、これは児童文学であったかいなかはさだかではありませんが
国立国会図書館近代デジタルライブラリー資料あれこれによると
ペロー童話集である『西洋仙郷奇談』 井上寛一訳述,矢野竜渓補,明治29年5月では、
「…挿絵は山本昇雲によるもので、「シンデレラ」を訳した 「燻娘」 では、現代のイメージとはかけ離れた和風のシンデレラ像…」があるそうです(リンク先にもその絵あり)。

坪内逍遥版では『おしん物語』という「シンデレラ」の「シン」をとってというものもあったようですよね。

そして、やはり児童文学とともに童謡運動に関連してくる『赤い鳥』も、やはり、あらためてきちんと知りたく、『子ども観の近代―『赤い鳥』と「童心」の理想 (中公新書)』なども読んでみたいです。

渋沢栄一氏の日本国際児童親善会による日本人形とアメリカの人形(青い目の人形)交換や支援していた海外文化のことなども、じぶんの中ではいろいろとむすびついてきたり…。

この曲での関心事はほんとうに多く、いろいろな角度でもほりさげたいところなのですが、まだまだ情報の収集や調査も必要であったり、また、あらためて別に機会をもうけたいぐらい幅広いものもありますので、関連はひきつづきということで。

楽曲にかかわるそれぞれの方にも、リスペクト捧げたいです。
門田ゆたか氏
仁木他喜雄氏
立川清登


(投稿:日本 2012年2月21日、ハワイ 2月20日)

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昨日、Blip.fmで、ふと、大好きだったのにずっとながいこと聴いていなかったメロディーが…ながれてきて、「あぁ、なんでこの曲ながいこと聴いていなかったのだろう。小さなころ、大好きだったのに」と、それからずっとあたまの中でぐるぐる。ずっと流れつづけております。

ということで、きょうは、その曲のこと。

かかってたのはこのヴァージョンではないのですけどね。わたしにとっては、これ☆

ROSETTA STONE:(IF PARADISE IS) HALF AS NICE
邦題:二人のパラダイス



ロゼッタ・ストーンの『二人のパラダイス』、とてもとても大好きな曲でした。

ベイ・シティ・ローラーズ大好きだった小学生のころ、メンバーでは、加入時期はみじかったのですけどイアン・ミッチェルが大好きで。そのあとも、ローラーズは好きだったのですけれど、イアン脱退後、イアンのバンドであるロゼッタ・ストーンは、もちろんひいきだったのです。

デビュー曲の『Sunshine Of Your Love』、とてもかっこよくて好きだったのですけど
アラッポ・カーロの備忘録:つべからひとつかみ - Sunshine Of Your Loveいろいろ
この2枚目シングルである『二人のパラダイス(IF PARADISE IS) HALF AS NICE』、いつもいっしょにあわせてうたう、お気に入りのメロディー。

もちろん、このころは英語歌詞てきとー。いっしょうけんめい歌詞カードはみてた気はするのですけど…。

あらためて、とてもすてきな歌ですね。

If paradise is half as nice as heaven that you take me to
Who needs paradise I'd rather have you

というところは、もちろんすてきなのですけど

When you are around my heart always pounds
Just like a brass band

というところとか、とてもかわいい表現ですね。こどもだった当時も、歌詞のこのブラスバンドというあたりはわかっていて、かなりこのことばには反応だったのですけど

この曲、ほかの一連の曲とおなじく、あのころは、ロゼッタ・ストーンの曲なんだ、とおもっていたのですけど、カヴァーだったということ、かなりあとで知りました。

そして、それもかなり段階的に、だったので。そんな流れを

まず、このカヴァーだったのかぁ、と知ったのが、Andy Fairweather-Lowがボーカルだったエイメン・コーナー(Amen Corner)が歌っていたのだということ。
1969年の2月には2週連続1位を記録。

AMEN CORNER: (IF PARADISE IS) HALF AS NICE(1969年)



そして、この曲もオリジナルというわけではなくカヴァーだったのですよね。

先日、Blipで耳にしたのはこちらのパティ・プラヴォのもので。あぁ、そういえば、と。

イタリアのポップスで、同年、1969年にパティ・プラヴォが歌ったものがヒットし、エイメン・コーナーはこちらの英語版。
(パティ・プラヴォに関してはこちらがくわしいですね。もっといろんな曲聴いてみたくなりましたANGEL EYES:パティ・プラヴォ Patty Pravo:イタリア音楽界の美神

PATTY PRAVO:IL PARADISO(The Paradise)



そして、ずっとこちらがオリジナルだとばかりおもっていたのですけれど、調べてみたら、さらにで。
もともとは、1968年にソングライターであり、みずからもシンガーであるルーチョ・バッティスティ(Lucio Battisti)が La Ragazza 77(ボーカル:Ambra Borelli)のためにつくったものなのですね。
ルーチョ・バッティスティさんのこと→Arrivederci! LUCIO BATTISTI(日本語)

たしかに
A look from your eyes A touch of your hand
And I seem to fly to some other land
When you are around my heart always pounds Just like a brassband
あたりのメロディーのもりあがり、とてもイタリア的な歌い上げ感ありです。

LA RAGAZZA 77 (Ambra Borelli) - IL PARADISO DELL VITA(The paradise of the life)



カヴァーでは、1970年のオーストラリアのバンド、 Toby Juggのものもソフトな感じですてきでした。

TOBBY JUGG:If Paradise Is Half As Nice(1970年)



比較的近年では、シェリル・ベイカーが1987年に、1992年にはアズテック・カメラの日本編集盤や2001年にTARAのものが。

それにしても、やっぱりよいですね、この曲…


(投稿:日本 2012年2月19日、ハワイ 2月18日)

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スリー・グレイセスの作品集『山のロザリア』、またもういちど聴きたいという曲、そして、聴いてみたかった曲が収録されている念願のアルバム。このところ、ずっと聴いてます。

スリー・グレイセス、やっぱりいいですね。
美声、というのはもちろんなのですけれど、なんともいえず、やさしくて、品があり、清らかでありながらもおとなの世界をうたってもすてきに美しく。

このアルバム『山のロザリア』、そんなスリー・グレイセスの魅力と楽曲の特長・傾向、作詞・作曲・編曲など作家のかたがたのすべてのよさがいきたすばらしい作品集ですね。

全体は、おおまかにヒット曲やおなじみナンバー、職業作家によるオリジナルナンバー、外国曲ポップスのカヴァー、平岡精二氏による書きおろしナンバーがそれぞれに4、5曲という構成。

すべてすばらしいのですけれど、やっぱり平岡精二さんの書きおろし作品はよでいすね。平岡精二さんの曲は、イメージが夜であったり、センチメンタルであったりするのものが多いのに、やわらかなやさしい歌声があうのですよね。ご本人の歌唱もそうですけれど、ダークダックスもしかり、スリー・グレイセスもまた。ですね。

そんな中でのいちばんのお気に入りは、いちど聴いてTV AGE講座「ヒットメーカーが語る作品誕生秘話」での平岡精二氏の回で聴いたこの曲(この曲は夜度はたかくないですけど)。
平岡精二さんのこと(講座感想のこと)

二人の色:
作詞・作曲・編曲:平岡精二
1963年(昭和38年6月)

メロディー、アレンジはもちろんなのですけれど、とてもすてきでかわいらしい詩世界。色を題材にして、それもそこにある心の動きの描写がとても細やかで、「スパンコールのセーター」とか。。ほんとうに平岡精二さんの世界ってすてき☆、とおもってしまいます(ずっとじぶんのイメージどおりのビーズとスパンコールのカーディガン、捜索中なわたしにとっては、こんなアイテムがでてくる歌詞はほかになく。。)。



平岡作品は、『二人の色』のほかに『明日は別れて』(この曲、原題は『灯りを消して』だったのですよね。そんなお話もさきの講座で)、『女がキスする時』、『電話』が。どれも昭和38年の作品。どれもほんとうにすばらしいです。

そして、もうひとつ、どうしても聴いてみたかった曲は、『夢のカルカッタ』。
『Calcutta(夢のカルカッタ)』は大好きな曲で、いろんなヴァージョンを聴いてはいたのですけれど、日本語のものがあることをしばらくまえに知り、それが、スリー・グレイセスの歌っているものだということを。日本語詞は、みナみカズみさんこと安井かずみさんで、お若いころの作品。
そんなことも、ちょっとまには書いていたのです。
Calcutta 夢のカルカッタ のこと、いろいろ

夢のカルカッタ:
作曲、Heino Gaze 、作詞、Hans Bradtke
日本語詞:みナみカズみ
1961年(昭和36年)

歌詞は原詞とはちがうのですけれど、さらにとってもすてき。
A面は森サカエさんの「ボーイ・ハント」だったのですね



カヴァー作品は、また、『ズビ・ズビ・ズー』がとてもすてきなのですよね。日本語詞は、こちらもみナみカズみさんなのですけど、おなじく手がけてる、森山加代子さんのものともちがうのですね。とてもスリー・グレイセスらしい、やさしさと清らかなかわいらしさ。
『あじさいの花言葉』など、山屋清さん編曲作品もよいですね。

収録曲:

1. 山のロザリア/2. カチューシャ/3. 草原情歌/4. 夢みるパンジー/5. 幸福は鈴を鳴らして/6. スキーはすべるもの/7. あじさいの花言葉/8. モンマルトルの想い出/9. 生きるよろこび/10. サンセット77/11. ズ・ビ・ズ・ビ・ズー/12. カレンダー・ガール/13. ワン・ボーイ/14. 夢のカルカッタ/15. 二人の色/16. 明日は別れて/17. 女がキスする時/18. 電話

山のロザリア



サンセット77



(投稿:日本 2012年2月17日、ハワイ 2月16日)

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2日たってしまいましたけど、今年のバレンタイン・デーGoogleトップのGoogle Doodle とてもとてもかわいくてすてきでした。ひとりぼっちでなわとびしてる女の子とその子が好きな男のお話。

なんとか女の子に気持ちを伝えたくて、どうしたら想いをわかってもらえるのだろうと、バラの花やチョコレート、そして、いろんなすてきなプレゼント。でも、女の子は心をとざしたまま。さいごには、いっしょに遊んでくれるすてきなひとだということに気づき、というハッピーエンド。

Valentine's Day Google Doodle(2012年2月14日)



もっとはやくわかってあげてほしかったけど、この女の子も男の子も、とてもすてきなハートの持ち主ですね♥
やっぱり、どんなものよりも、大切なのこと。

なんだか涙のでるようなすてきなお話。アニメーションも表情はシンプルなのに、こまかなことからもその想いが伝わってきます。たとえば、Googleで女の子が好きそうなさまざまなものを検索しているときに、横においてあるのみかけの紙パックのドリンクがふえていったり。

そして、なによりすてきなのが、せつない心の想いを歌った曲でした。
この曲、トニー・ベネット(Tony Bennett)の1951年の『Cold Cold Heart』というものなのですね。
オーケストラ演奏のアレンジは、パーシー・フェイス。

Tony Bennett:Cold Cold Heart(1951年)



かなしい過去の恋のために、心をとざしてしまったひとへのせつない想い。どうしたら、この想いをうけいれてくれるのだろうという、とてもとてもせつない歌。歌は、そのままにおわってしまいますが、この歌をおくられた、そのひとは、あのGoogleのカップルの女の子のように、どうか心をひらいてほしいと思うばかりです。

この曲は、1951年にトニー・ベネットが歌って、ビルボード1位もおさめ、27週チャート・インというヒットですが、オリジナルは、カントリーのハンク・ウィリアムス(Hank Williams)がみずからつくり歌ったものなのですね。そのオリジナル・ヴァージョンもカントリー部門では1位に。代表作のひとつでもあり。でも、このあと、しばらくしお亡くなりになっているのですね。

Hank Williams:Cold Cold Heart



トニー・ベネットのあとも、さまざまなアーティスト、シンガーがカヴァー。どちらもすてきなものですが、やっぱり、トニー・ベネットのせつない歌声とパーシー・フェイスのロマンチックなストリングとやさしいベースの印象的なアレンジの、あのヴァージョンがとてもすてきです。


バレンタイン・デー:
日本では、だいぶかわってきたものの、バレンタイン・デーは、女性が男性にチョコレートをあげる日という感じがありますけれど、もうちょっとかわってくれたらよいなぁと思ってます。

(投稿:日本 2012年2月16日、ハワイ 2月15日)

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ひきつづき、オードリー・ヘップバーンものからで、映画そのものというだけでなく、そうだったのねと気づいたことなどをすこしづつ。ひさしぶりに観た『麗しのサブリナ』からの気づきとひろがり。



1954年に公開された『麗しのサブリナ』(Sabrina)は、ハリウッドでのオードリー・ヘップバーン主役映画としては、『ローマの休日』に続く第2作目の作品、サミュエル・テイラーの戯曲『サブリナ・フェア』をビリー・ワイルダーが監督で、映画化したものですね。ハンフリー・ボガートとウィリアム・ホールデンという大物男優との共演作品。

解説・あらすじ:
麗しのサブリナ - goo 映画


オードリー・ヘップバーンのファッションやスタイルの流行との関係は、『ローマの休日』でもあきらかとなりますが、この作品では、さらに。そして、ファッション面をさらに意図してみせるつくりともなっている作品でもありますね。

この映画で、オードリー・ヘップバーンはサブリナパンツというファッション文化を生み出し、胸のあきがすくなめな黒のドレスでは、グラマーでなければいけなかったドレス・スタイルへの意識革命も。

衣装デザイナーのイデス・ヘッドはこの作品でアカデミー衣裳デザイン賞を受賞。そして、その後に、オードリーの生涯の友人となり、オードリー・ヘップバーン・ファッションにて、お互いの関係を築いていくことになるユベール・ド・ジバンシィが初めて、ドレスデザインを担当したことでも知られる作品(クレジットはでていないのですがいまではファッション・レジェンドとしておなじみですね)。

オードリー・ヘップバーンが若き大女優へと確実なステップをふんでいることがうかがえる作品であり、そのほかには、共演のウィリアム・ホールデンが、1981年に他界する直前、「生涯で最も深く愛した人は誰か?」とのインタビュー質問に「オードリー・ヘップバーンだ」とも語ったというエピソードなども。

音楽面に関してはメッセージであるような『La Vie en Rose』は、曲にもなじんでいたこともあり、そして、じっさいにオードリー・ヘップバーンが口ずさむシーンがあったりと、とても印象にのこっていたのですが



はじめて観たのは、かなり前で、映画館での観賞であったということもあって、気づかなかったことなども。

この曲、『Isn't It Romantic?』も、インストゥルメンタルでありさりげなくとも、ストーリーの中ではとても重要な曲なのですよね。

A beautiful scene from Sabrina - I love this dress

この一連のシーンは、オードリー・ヘップバーンが、あのジヴァンシーによる衣装のはじまりともなった、すてきなドレスを着ていることでもよく知られ、とても印象的な。パリ帰りのサブリナの魅力をみせてくれる、ダンスパーティー。
2:40あたりから。
パリへ発つまえ、憧れのデイヴィッドがほかのだれかと踊っていた曲だという、思い出をデイヴィッドの兄、ライナスに語り。ライナスは代理だよといいながらも、という。



当時は、この曲のタイトルなども知らず、ストーリーとしてキーとなっていることはもちろん理解してはいたのですけれど、そのままにすぎていたのですけれど、今回の観賞で、あぁ、この曲、『Isn't It Romantic?』だったのね、と。

あらためてだったのでした。長い時間がたったことで、それまでに聴いてきたカヴァー作品などでの知識もうまれ、やはり、映画はなんど観ても発見や気づき、さりげなくちりばめられてる要素やメッセージがあるのだとおもったのでした。

そこで、『Isn't It Romantic?』のことも気になりだしたりして。すこ調べを。

すると、この曲も、あのリチャード・ロジャースの作曲のものではないですか!
ちょっとアクシデンタルともいえるようなリチャード・ロジャースめぐりは、ここ数ヶ月におよんでいるのですけれど、こちらもだったのですねぇ。作詞は、長くコンビを組んでいたローレンツ・ハート。

以前にも、このふたりのコンビ作品について書いたもの:
The Supremes Sing Rodgers and Hart (アルバム) そして Rodgers and Hart のこと

この曲は、1932年のミュージカル映画"Love Me Tonight"「今晩は愛して頂戴ナ」(「頂戴ナ」という仮名つかいがすてきですね)に使われたものだったのですが、映画での使用は、製作の背景なども、かなり深いのですね。

なんだかおもしろいなぁとおもったので。メモ的にまとめてみることにしましたφ(..*)


まずは、最初に使われた映画である"Love Me Tonight"「今晩は愛して頂戴ナ」

LOVE ME TONIGHT:Isn't It Romantic?
まず、仕立屋のモーリスが歌いはじめ、それをお客が歌い繋ぎ、最後には、ジャネット姫に伝わって彼女が歌う、というストーリーにそった使われ方をされているそうです。



その後は、ジャズを中心にさまざまなアーティストにカヴァーされ、映画でも。
ただし、パラマウント作品にかぎられているのですね。
当時のことを考えると、なるほど、とここでやっと気づくわけなのですが、やはり、この時代は、映画・ミュージカルと曲の関係はとても密接なのですね。また、そのエンターテイメントビジネスでのさまざまな背景も。

プレストン・スタージェス監督の1941年作品、『レディ・イブ(The Lady Eve)』と1942年作品『パームビーチ・ストーリー(Palm Beah Story)』に。

THE LADY EVE:Isn't It Romantic?
バーバラ・スタンウィックとヘンリー・フォンダが出演



THE PALM BEACH STORY:Isn't It Romantic?
こちらはみどころシーンのダイジェスト編集のようになってる映像。



ビリー・ワイルダー監督作品では、この『麗しのサブリナ』のほかにも、1948年の『A Foreign Affair ( 異国の出来事 )』でも。ジーン・アーサーとマレーネ・ディートリッヒ、ジョン・ランドが出演の作品。

A FOREIGN AFFAIR:
『Isn't It Romantic?』が使われているシーンみつけられなかのですけど。



そして、こうしてたどっていたら、まただんだんと、この曲に対するおもいも深まり、これから、いろんなカヴァーを聴いていくのもさらに楽しみになりそうです。

チェット・ベイカーのヴァージョン、すてきですね☆
Chet Baker:Isn't It Romantic




(投稿:日本 2012年2月8日、ハワイ 2月7日)

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先日、『ティファニーで朝食を』を観賞して以来
映画 ティファニーで朝食を ("Moon River"のことなど)
映画 ティファニーで朝食を (サントラ:ヘンリー・マンシーニ)

『ローマの休日』、『麗しのサブリナ』とつづけて観賞、今後、所有DVDもふくめ、ほかの作品も、観賞予定を入れており、ちょっとオードリー・ヘップバーン週間に入ってます。
関連本も、いろいろと読みはじめで。

オードリーのことは、もちろんずっと大好きなのですけれど、高校生のころは、ほんとうに、そのスタイルを真似たりしたものの、すべてのスタイルをオードリー風にしょう、という感じではなく、むしろ、その中にあるきらめきのようなものにひかれ、あんな風になれるとよいなぁ、という、憧れの女優さんのひとり。

いままた、なぜあらためてかというと、先日の観賞からの、ただただ、そんな気分、というなのですけど、関連本を読んでいくにしたがって、ご本人または、周辺のオードリーをつくりあげていたかたたちの意図などに、だからかなぁ、と、その魅力そして、共感のようなものをもち、まさに、あらためて、だったりしているのです。

そのあたりは、おいおい、こちらのブログ、および暮らし関係のブログで、すこしづつ、まとめていったりはしたいなぁと思ってます。

関連本では、まずは、『オードリー・ヘプバーン98の真実』をまずはじめに読んでみました。

この本、さらっと読めて、かつ、ほどよくまとまっていて、たぶん、ファンの方ならしっている「真実」も多いのですけれど、おおまかに知っていたことのいきさつなども詳しく簡潔で、なかなかに、楽しめました。

チャプターは、"STYLE"、"PRAIVATE"、"LEGEND"、"HISTORY"とわかれており、映画作品でのエピソードや秘話、私生活などについて書かれているのですが、その中で、あっ、これは、という気になっていたこと関連も「真実」としてでておりましたので。こちらに。

オードリー・ヘップバーンが生涯で2度だけ出演したCMおよび広告の1つは、日本のファッション・ウィッグ、日本エクスランの「ヴァリーエ」なのですよね。1971年のことなので、わたしの記憶にはなく、くわしく知りたいなぁとずっと気になっていたことのひとつ。

こちらの本に、すこしだけ、そのことらしき情報も。
真実28:「生前のオードリーが愛したペットのヨークシャテリアの名前は?」というものから
こちらには、愛犬フェイマスのことが、写真とともに、書かれているのですけれど、元夫メル・フェラーから『昼下がりの情事』撮影中にプレゼントされたのですね。
映画では『パリの恋人』にも、オードリーと共演しているのですが、ここで
「…ローマで撮影された日本製ウィッグのポスターにも、オードリーの愛犬として姿を提供するなど…」とあり

あ、これは、「ヴァリーエ」!と。
またひとつ「ヴァリーエ」情報、ふえました。

このCMについては、ファンの方のブログ、"オードリー・ヘプバーンといつも2人で"にも(この方のブログ、ほんとうにくわしいですね。パンフレットとかDVDとかご自身のためにつくってらしたり)
オードリー・ヘプバーンといつも2人で:「エクスラン・ヴァリーエ」DVDパッケージ

映像がないのが残念なのですが(まだ観たことないのですよね)、このCM、オードリー・ヘップバーン出演という以外にも、いろいろと興味深いことたくさんで。なんといっても、音楽もすばらしいのですよね。

このCM「ヴァリーエ」ことを知ったのは、月に一度参加している、月例「TV AGE講座:ヒットメーカーが語る作品誕生秘話」の2011年8月「昭和テレビ・映画主題歌大全」での、ニセトラ関連トピックなどでの外国名を語ったじつは日本人作曲家作品のことについてのこと、からだったのでした。
(この回のことやニセトラに関しては、いっしょに講座を参加されているアラッポ・カーロさんのブログにも別の作家、作品について)
アラッポ・カーロの備忘録:TV AGE講座 昭和テレビ・映画主題歌大全 本編は小出しにします

由紀さおりさんが歌ってらっしゃるCM曲。
この曲、ほんとによいのですよねぇ。
作詞は、山上路夫さん、作曲は、"リタルド"こと、渋谷毅さん。

ヴァリーエ
うた:由紀さおり
作詞:山上路夫 作曲・編曲:Ritardo(渋谷毅)
1971年8月1日発売 東芝EMI



ヴァリーエ、かわ~るかわる ヴァリーエ かわるわたし
ヴァリーエ、ヴァリーエ すべてが
ヴァリーエ、昨日までと ちがうわたし
ヴァリーエ、ヴァリーエ 生まれた
新しいこと、わたしのため 近づく気配がするのよ ひそかに

さわやかな気分の朝に聴きたくなる一曲。
すばらしい作家陣、すてきな歌い手の歌唱、そして、あのヘップバーンの出演と、ほんと、豪華なCM作品ですよね。。

いつかこのCM、映像とともにみてみたいのです。。

(「ヴァリーエ」いちど、テレビ東京の「所さん・おすぎの偉大なるトホホ人物伝」という番組で、2004年に放送されているのですね。わたし、当時は、ハワイで生活しており…)

(投稿:日本 2012年2月6日、ハワイ 2月5日)

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先日は、気になり日系エンターテナーたちの米ミュージカル映画のことについてを書いてみましたけれど、日本映画でもそういった感じで、いまとってもみたい作品があるのです。

『青春ジャズ娘』、観たいのですよねぇ、とても。
1953年の新東宝の作品。


都下大学対抗のジャズ合戦からはじまり、ジャズ音楽シーンを舞台に恋や友情を描いた作品のようなのですが、とにかく、出演者がそうそうたるメンバーなのですね。
解説・あらすじ:
青春ジャズ娘 - goo 映画


江利チエミさん、ナンシー梅木さん、高英夫さん、ウィリー・ジェイムス(後のウィリー沖山)さん、フランキー堺さん、ビッグ・フォーやシックス・レモンズ、キューバン・ボーイズ。そして、伴淳三郎さんや大泉滉さんや三木のり平さん、トニー谷さんと、じつににぎやかな。

青春ジャズ娘:
ナンシー梅木さん(Miyoshi Umeki)が歌う「サヨナラ:Sayonara (Let's Say Good-bye)」(あのナンシー梅木さん出演の"SAYONARA"とはまたちがうのです)。そして、楽屋シーン





たくさんの往年の豪華エンターテナー出演のこの映画なのですが、そもそもの興味は、この映画にトランペットの後藤(片山明彦)の恋人で、ジャズシンガーを志す俊子を演ずる新倉美子さんから、なのです。

新倉美子(しんくらよしこ)さんは、父親は新国劇の大御所、辰巳柳太郎さんで、ジャズ歌手として、そして女優で活躍されていたのですね。
とても、美しい方。

ブログでも、くわしくとりあげていらっしゃる方が。
夜ごとの美女:新倉美子(しんくら・よしこ)「青春ジャズ娘」(1953)
ぼくのブルーノートブック~A BLUE NOTE BOOK:史上最初の美少女ジャズ歌手新倉美子が動く!


新倉美子さん、歌い方もそこしふさんていさもあるような感じもありつつ、特徴あるボイスで若干ゆらぐ音程もまたチャーミングなのかも。いろんなタイプの歌を歌われていますね。

"YOU BELONG TO ME"とてもすてきです。もともと大好きなナンバーですが、埋め込みができないようなので、リンクで。
新倉美子:YOU BELONG TO ME

新倉美子:タンゴは二人で
この歌、せつない心ながら、なんだか、とてもかわいい歌詞ですね :)



新倉美子:キッス



『青春ジャズ娘』、いろんな観点からも、どうしても観てみたいので、至近の上映情報もないので、DVDないかなぁと、ちょっとさがしてみました。
まずまずのお手ごろ価格であるよう。

タワーレコード:
青春ジャズ娘 【DVD】

そして、新倉美子さんは、映画『青春ジャズ娘』で歌っているナンバーとそのほか、1953~54年に録音されたSP盤を収録したCDアルバムがあるのですね。
新倉美子『青春ジャズ娘』も。

こちらも、検討。

「トンちゃん」雪村いづみさん主演という意味でもかなりひかれる『娘十六ジャズ祭り [DVD]』にも、新倉美子さんは、出演されていて、こちらもぜひ観たい作品です。





(投稿:日本 2012年2月4日、ハワイ 2月3日)

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昨日のロミ山田のことからだったり、このところずっとのロジャース&ハマースタインものへの興味などから、そして、米国アジア系移民を題材にしていることなどでも、ずっと気になっていた『フラワー・ドラム・ソング(Flower Drum Song)』について、すこしまとめメモを。

このミュージカル作品、『Flower Drum Song』へのそもそもの興味は、パット・スズキさん(Pat Suzuki)からだったり、ナンシー梅木ことミヨシ・ウメキ(Miyoshi Umeki)さんからだったりしたのですけれど、そのタイトルとおおまかなテーマを知るのみで、そのままであったのでした。

『Flower Drum Song』は、サンフランシスコのチャイナタウンを舞台に中国系移民をテーマにしたものではありますが、米エンターテイメント界での日系人の活躍をたどるにも、なかなかにキーとなる作品なのですよね。

でも、その題材が日系ではないので、あまり日本語の資料が多くなかったり、映画にもなっているのですが、上映やDVDも輸入盤だったりするのがちょっとざんねんなのですけれど。
なので、今回のまとめも、まだ映画などもみていないのに、です(なので、あとで加筆や訂正もあるかも)。

FLOWER DRUM SONG (1961) Trailer





『フラワー・ドラム・ソング(Flower Drum Song)』は、 ロジャース&ハマースタイン(Richard Rodgers and Oscar Hammerstein II)によるものとしては、第8弾のブロードウェイ・ミュージカル。
原作は、 C. Y. Leeによるもので、1958年に舞台化、1961年に映画化。

舞台は、ジーン・ケリーが初めてステージ・ディレクターとして関わったものでもあるそう。
アジア系キャストでおこなわれた作品としても初の作品。
ここで、ロミ山田さんがメイ・リーとして選ばれ、やパット・スズキもリンダもキャストとして選ばれ、ブロードウェイ、ラスベガスでと約2年近くのヒットに。
ロミ山田

映画化されたときのプレミア上映の宣伝的ニュースなどものこってるようです。



映画での出演は、以下のとおり。Wikipediaに情報があるかたはリンクしてます
ジャック・スー
ナンシー・クワン(リンダ)
ミヨシ梅木(メイ・リー)
ジェームズ繁田(ター)
レイコ佐藤(ヘレン)
ファニタ・ホール
ベンソン・フォン

allcinema:解説

ストーリーの進行とは順番はちがうかとは思いますけれど、登場人物と曲をいくつか

I Enjoy Being A Girl:Flower Drum Song
ナンシー・クワンによるリンダ(電話のひとはジェームス繁田)
『スージー・ウォンの世界』より一躍有名になったクワンですが、ナンシー梅木さんによるメイとは対称的なキャラクター



A Hundred Million Miracles:Flower Drum Song
ナンシー梅木さんによるメイ
中国から移りすんだばかりのういういしさのある設定がすこしたどたどしい英語にふさわしく。



You Are Beautiful:Flower Drum Song
ジェームス繁田さんによるター(相手役はナンシー梅木さん)
ジェームス繁田さんは、ハワイ出身のかたですが、俳優としての評価、名わき役的な方なのですね。



Love, Look Away!:Flower Drum Song
レイコ佐藤さんによるヘレン(相手役はジェームス繁田さん)
2:30あたりからはじまるバレイ的なダンス、すばらしいですね!このダンスはかなり評価も得たそうです。



Chop Suey:Flower Drum Song
ファニタ・ホールは、「南太平洋」にも出てた方ですね。とても楽しいダンスにもくぎづけ



この映画、楽しいミュージカル要素、日系およびアジア系エンターテナー出演、移民を題材にしているということで、とても観てみたいです。ただし、米国では、ある時期、ステレオ・ティピカルな描写による実際の移民の方たちからの批判などもあり、この映画のあとは、ずっと舞台でも再演されていなかったのだとか。
近年、2002年に、チャイニーズ・アメリカンの David Henry Hwangによる脚本でリバイバル上演され、曲などは、ほぼそのままにのこし、設定や舞台となる時期を2年ほどずらし背景をすこしかえた内容となっているそうです。

映画からではなく、舞台で、リンダを演じたパット・スズキさんによる『I Enjoy Being a Girl 』。



『Flower Drum Song』アルバムも、映画のサントラ・ヴァージョンとブロードウェイ・オリジナル・キャスト・ヴァージョンがあります。
(観賞には、DVDはリジョンとか面倒なのでビデオのがよいのでしょうか。。)




(投稿:日本 2012年2月1日、ハワイ 1月31日)

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先日のTV AGE講座「ヒットメーカーが語る作品誕生秘話:平岡精二さん特集」で、平岡作品のひとつとして、『煙草のけむり』を聴いたこともきっかけなのですけれどロミ山田さんのこと、あらためて、ひじょうに気になりとなってきています。

煙草のけむり:(1963年)
歌:ロミ山田
作詞・作曲:平岡精二

(画像は、NAVERまとめ:ロミ山田の画像・写真集より)

前日の「平岡精二さんのこと」というものでも、ふれていますが、この『煙草のけむり』も、平岡精二さん作品ならではの物語世界のある曲ですね。また、その雰囲気が、ロミ山田さんにもとてもあっている。

「ちょっと火をかして頂けません?」(ライターの音)
という台詞ではじまるドラマな世界。
その色にこめられた思いが印象的な歌詞
「たばこのけむりは紫色だった 恋を知った夜
そのつぎの朝は けむりは青かった わたしは泣いていた」


この曲は、ロミ山田さんのレコード・デビュー曲なのですね。
アメリカで「ARIGATO」、イタリアで「Non Avere Piu` Paura」として、アレンジをかえてレコーディングされ同時発売されたというお話などもうかがったのですが。

イタリア盤:Non Avere Piu` Paura



イタリア盤、念願の。動画をみつけました(2012年4月15日)

Romi Yamada (ロミ 山田):Non Avere Più Paura (1964年)
Bonicatti-Latessa/Hiraoka [平岡精二]



この曲の平岡精二作品としてのこと、海外録音盤への興味、はもちろんのこと、ここから、ロミ山田さんについて、あらためて、そうだったのかぁ、もっと知りたいなぁと、もっといろんな曲をちゃんと聴いてみたいなぁと、いまさらながら、というか、やっとの気づき、いろいろで。

本日は、そんな気づきメモ的なことをφ(.. )
(おもにWikipedia:ロミ山田より)

ロミ山田さんは、国立音楽大学声楽科卒業ののち、1956年に、アメリカに留学していたのですね。ボストンのニューイングランド音楽院声楽科に、サンフランシスコ音楽院、ニューヨーク・カレッジ・オブ・ミュージックなどでも学ばれていたようですが、1960年には、ブロードウェイ舞台版「スージー・ウォンの世界」世界で、スージー・ウォンを演じているのですね!

(スージー・ウォン、「スージー・ウォンの世界」については、過去に関連で、わたしも、ふたつほど書いていたりするのですけれど:松任谷由実/ 松任谷正隆 ホンコン・ナイト・サイト/ Hong Kong Night Sight (映画と音楽)
YMO 中国女 La Femme Chinoise (映画と音楽)

その後には、1961年、ロジャース&ハマースタイン作、ジーン・ケリー演出のブロードウェイミュージカル「フラワー・ドラム・ソング」の主役(メイ・リー)を得て、全米各地およびラスベガスでミュージカルスターとして、と海外での活躍の方がさきだったのですね。

歌手としては、『知りすぎたのね』をはじめとして、このあたりの雰囲気のイメージが強く。

さよならのとき
この曲そのものは知らなかったのですけれど。



またはブラウン菅でも、トーク出演などではなじんでいた気もするのですけど、知らなかったなぁということが、いろいろります。そして、さらに、あるのでしょうね。

Wikipediaで拝見したエピソードだけでも興味深いものばかり:
引用:

-ラスベガスショーの歴史をまとめたDonn Knepp著『Las Vegas: The Entertainment Capital』(1987)によれば、山田が主演した「フラワー・ドラム・ソング」ラスベガス公演は、東のブロードウェイの演目が初めて西のラスベガスで興業し、なおかつ1年6ヶ月のロングランと観客動員数の塗り替えを続けた公演として、エポックメイキングなものであった。まさにこの公演の成功がきっかけで、それまで歌手・ボードビリアンの単独公演や半裸のレビューダンスなどが主流であったラスベガスのショーが、ミュージカルやイリュージョンなど、家族連れで楽しめる演目が常時催されている現在の形態へと、変化を始めたとされる。本書には、メイ・リーを演じる山田の写真とともに、このことが記載されている。

-ラスベガス公演中、同地に公演に来ていたフランク・シナトラ、サミー・デイヴィスJr.、ディーン・マーティン、リベラーチェ、ジャック・ベニーなどのスターたちとお互いのショーに招待し合うという交流をもった。エルヴィス・プレスリーにも、公演後の楽屋に訪問され賛辞を受けたことがある。

ほかにもいろいろ。

自らお書きになった『楽譜を抱いて』も読んでみたくなりました。



また、はじめにもどに、平岡精二さん作品『煙草のけむり』が動画にないのは、なのですけれど、同曲とそのほか『ロミ山田 BEST SELECTION-45 ANIVERSARY-』の収録曲はよさそうですね。



阿久悠さん作詞、浜圭介さん作曲で、マチャアキ(堺正章さん)おなじみナンバー、この曲のカヴァーも、すてきです。

ロミ山田:街の灯り




(投稿:日本 2012年1月31日、ハワイ 1月30日)

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